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Fside
「がやー、本当に良かったの」
「…いいってば」
「でも多分バレてた気がするよ」
「それでもいい」
廊下で壁にもたれて、息を乱す北山を
第一に発見したのは俺だった。
「北山！しっかりしろ！！」
名前を呼んだのはいつぶりだっただろうか。
苦しそうに息を繰り返し、胸を抑える北山の顔を見ると、ボロボロと涙を流していた。
背中を摩りながら吸って吐いてと声をかけていると、徐々に北山の様子は落ち着いていった。
その頃に玉が後から駆けつけてきたが、北山は気を失った。
病院へとなった時に、たまに北山を託し、多分そんなに覚えてないだろうと、たまが助けたことにしてくれと嘘をついた。
…にしても。
「北山から…なんか聞いた？その事について」
「いや？別に、なにも。なんで？」
「変じゃない？初めてあんな事になったら、起きた時にもっと取り乱すだろ」
最近、北山の様子が変である事には気がついていた。
もし、北山の身に、頻繁にあんなことが起きているのだとしたら…。
・
「え、太輔？」
「？！あ、わ、たる…」
渉の声がして、慌てて手を突っ込んでいたカバンから手を抜いた。
でも、多分全部見えてた。
このまま誤魔化せば、泥棒を疑われてもおかしくない…な。
「これは、その、違うくて」
俺は1人の楽屋で北山のカバンを漁っていた。
「うん…どうしたの」
「北山…前、色々あったじゃん。あれ、なんか変だなって思ったんだ。あの状況に妙に慣れてる気がして…もし何か隠してるなら、薬とか持ってんじゃないかって…探ってました」
泥棒じゃなくても、人の鞄を勝手に漁るのは悪い事だ。
スミマセンと本人でもない渉に謝る。
「はぁ…そんなの本人に聞きな？」
「それは、ちょっと」
呆れた渉が座った所で、扉が開いた。
荷物を置いていた当の本人が帰ってきたのだ。
「おはよ、みつ」
「お、はよ…え、なんかあった？」
何となく、空気が変である事に気が付いてそう言った北山と一瞬目が合う。
俺は耐えきれずに楽屋を出て行った。
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ちび(プロフ) - めっちゃ良いですね、藤北、から検索で来ました、ツイッターもリクエストさせてもらいました⚪︎何気ない藤北、めっちゃ好きなんです、ドラマのは私も妄想してたんでめっちゃ読んでてニヤニヤしちゃいましたわ🤭素晴らしいですね (2023年3月16日 13時) (
レス) @page33 id: ff59837987 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：櫻弓 想
| 作成日時：2023年1月15日 21時
