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Tside
華の金曜日。
名の通りワイワイと呑んでいたら、終電を逃してしまった。
いつもよく呑んでる所と今日は違う所だったことを忘れていて、少し遠い分いつもの時間より早かったのだ。
仕方なくアプリでタクシーを呼んで待っていると、ミツから電話がかかってきた。
もしもし？と出ると、暫く無言。
席を立ち、静かな場所に移動して、聞こえてる？って確認したら、微かに声が聞こえた。
「あ、えっと…どうしたの、かなって」
「へ…？」
「遅い…から」
なんだか少し声が震えてるようにも聞こえたし、飲みに行ってくると事前に報告をしているのに、こんな電話がかかってきたのは初めてだった。
「…あー、ごめんね？終電逃して。今からタクシーで帰るところだから」
どうしたのだろうと思いながらも、冷静にそう返すと、どこ？と聞かれた。
そして、最寄駅の名前を伝えたら迎えに行くって。
「いやいや、いいよ。遠いし」
「…あ、まぁ…見られたら嫌、だよな」
見られたら、嫌…？何を言ってるんだ？
「違うよ。違うけど、ミツも疲れてるでしょ。こんな遅くに悪いから」
「…違うなら、迎え行きたい」
申し訳ないという気持ちが拭えたわけではなかったが、なんだか様子が変なミツに、分かったと意見を飲んだ。
迎えにきたミツは特に変わった様子はなく、いつも通りだった。
俺はちょっと安心し、ただの帰り道だけど久々の深夜のドライブを楽しんだ。
家に帰って、風呂を済ませたか尋ねると、自分も帰ってきたばかりでまだだと言う。
「今日帰り遅かったんだね。じゃあ一緒に入ろ」
「えーやだよ」
最近ミツの帰りが遅い日が続いている気はしたが、職業柄珍しくないから、そこまで気にしてなかった。
ソファでスマホをいじりながら俺の誘いを断るミツの元まで行って、行こうと手を掴む。
嫌がられるの分かってるから普段は絶対誘わないけど、何となくしつこく誘った。
「えーゆっくり一人で入ってきな」
「やだー。一緒に入るの」
「こどもかよ(笑)」
「ミツからしたら俺なんていつまでも子どもだよ？この先ずっと教え子だし、ずっと12個分若いもーん」
開いなおるなよーと仕方なく立ち上がったミツ。
「え、ちょ…っ」
その体が、ふらりと傾いた。
幸い手を掴んでいたので、すぐ支えられた。
近くで見たミツは血色がなく顔色が悪い。照明でよく分かってなかったのだろうか。
なぜこんなに真っ青なのに、気が付けなかったんだろう。
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ちび(プロフ) - めっちゃ良いですね、藤北、から検索で来ました、ツイッターもリクエストさせてもらいました⚪︎何気ない藤北、めっちゃ好きなんです、ドラマのは私も妄想してたんでめっちゃ読んでてニヤニヤしちゃいましたわ🤭素晴らしいですね (2023年3月16日 13時) (
レス) @page33 id: ff59837987 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：櫻弓 想
| 作成日時：2023年1月15日 21時
