吸血鬼にさせられた少女Ⅱ【約束のネバーランド】 (ページ21)

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７０話ページ21

Aside

目覚めると…白い天井が見えた。

すると……

ﾄﾞｫﾝｯ!!!

研究員「何だ！？」

A「…？」

大きな爆発音。

施設が揺れた気がした。

まさか…スミーさんが…？

やって…くれたんだ…。

ベットの上で無気力な私。

博士「被験体の安全の確保を！！」

そう聞こえれば揺れる施設の中、私の体が浮いた。

虚ろ虚ろになる視界。

私は他のベットに移されたようだ。

周りを見れば揺れる照明に、次々と棚にあった瓶が地面に落ちて壊れた。

まるで大地震が起きたようだ。

それに爆発音が、次々と聞こえて来るたび、施設が揺れる。

私はそれに漬け込んで力を振り絞った。

まるで体が石みたい。

研究員「うぐっ！」

私はそばにいた1人の研究員に肘うちで顔を殴った。

自分につながれた管を乱暴に引き抜いて、酸素マスクもとった。

博士「A、危ないわ！

こっちへおいで！！」

揺れる施設の中、私は地に足をつけた。

その途端近くで爆破したのか、ぐらりと体が傾いた。

それでも私は地に足をつけしっかり立つ。

私は軽く薄く笑って博士を見た。

貴方には、とてもお世話になった。

博士「A…？」

それと同時にどうして、こんな愛情を与えてくれるのか謎で仕方なかった。

私は実験体なんでしょ？

なら、なぜ私を愛してくれたの？

博士「A！！」

私は軽く口を開け、「ありがとう」と口パクでそう伝えた。

そうして私は部屋から飛び出した。