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「ゆっくり休めよ。俺、これから必要そうなもの買ってくるから。それまで寝てろ」
深澤は玄関の前でそういうと、「じゃ、行ってくるわ」と近くのスーパーに向かっていった。
部屋に入り、ソファーに座ると全く動けない。
やっぱりタクシーで帰ってきて正解だったかも。
適当に寝る準備を済ませ、ベッドに潜り込もうとすると「ピンポーン」チャイムが鳴る。
開錠すると、深澤はインターホン越しに言う。
『買ったものドアの前に置いとくから。わざわざ顔出さなくていいよ』
『うん。。ありがとう。。』
少しすると、ゴトっと玄関前に何かが置かれた気配がした。
部屋着に着替えちゃったし、深澤の言葉に甘えようと思っていたのに、体が自然に動いていた。
玄関のドアを開けると、エレベーターに向かおうとしている深澤の背中に向かって叫ぶ。
「ふかざわっ！」
「おーおー。寝てろって言っただろ」
「今日は、ありがとうね。いつもお世話になりっぱなしで」
「寒いから玄関入れ」
そう言いながら駆け寄ってくる彼。
「いやー、俺もさ、ここんとこAに会ってなかったじゃん？なんか寂しかったし、ちょうど良かったっていうか？笑」
「なにそれ」
「。。。話したいことあったけど、Aが元気になってからだな。お大事に。明日は無理しないで仕事を休めよ」
少し真剣な顔になってそう言うと、深澤は帰っていった。
ずっしりとたくさん物がつまったレジ袋。
スポーツドリンク、ゼリー飲料、風邪薬、おかゆ。。。あとはプリンが5個。
プリン？？
わたし、深澤にプリンが好きなんて言ったことあったっけ。
しかもわたしの好きな銘柄のやつ。。
あーもう。。。
ほんとにズルい男。。。！！
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作者名：しろ
| 作成日時：2022年10月7日 22時
