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第3話 ページ5

「ちょ、治!侑知らん?!」







その時突然、俺と角名がストレッチしてるところに飛び込んできたのは銀やった。








治「ツム?知らん。俺ここにくるまで一度も会うてへんもん」

角名「また告白じゃねえの?こいつらがいないってなったら大体それだし」

銀島「ええ〜、後少しで集合やん。監督にまた怒られんで…」







その言葉に悪寒が走る。

連帯責任でこの前俺らは100本サーブをやらされたばかりや。

あの罰ゲームの根元のアホは喜んでやるやろうけど俺は帰って飯が食いたい。








治「しゃあないな…俺が探してくるわ」

角名「いってら〜」

銀島「すまんな、治」







二人の声を背中に受けながら、体育館の外を出るとあの桜の木があった。

ツムの言ってた「桜の木の下におった」っていうのはここか?


そう思って靴を履きながら見やるとそこには、あの天使がいた。

神様、ありがとう。

いつも俺がツムの面倒見てるん見てくれてるんや。

やっぱ苦労人にはご褒美くれるんやな。




そう遠くから見ていたはずなのにバッチリと目が合う。

その透き通る瞳に吸い込まれそうやった。

なぜかその子は俺の方に駆け寄ってきて、おずおずと申し訳なさそうに小さな声で呟いた。






『あっ、あのっ…ハンカチ、落ちてませんでしたか?』

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作者名:さくさくぱんだ | 作成日時:2020年6月1日 13時

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