五十七話 ページ8
スーパーでの思わぬ出会いをして、それぞれ買い物を済ませて別れようとしたら北くんに呼び止められて
た。
そしたら夕飯食べて行かへん？とおばあさんに誘われ…北家にお邪魔している。
「…すまんな、俺がちょっと話したかっただけやねんけど」
いやいや、と首を振る。…にしても
「北くんからたぁ珍しい…」
「そうか？ほんで話なんやけど……直球に言うわ、
A、俺より他の人がユニもろた方が良かった思てるやろ」
…直球がすぎる……しかも図星だ。
別に先輩より上手いから出るんだろうなっていう傲慢さでも驕っているわけじゃなくて、リベロの控えであってもユニフォームを貰う以上試合に出る可能性はゼロじゃない…だから考えすぎてるわけなんだけども。
黙った俺を北くんは肯定と取って言葉を重ねる。
「自分ユニ受け取った時、呆然と申し訳なさそうな顔しとったで」
「……そ、か」
「まぁそないな顔やて気ぃ付いたんは偶々やけどな」
…ああ、気を遣わせてるなぁ。
それにここまで言わせられてはもう言い逃れも何も無いな、俺は思ってる事を打ち明けた。
北くんは静かに聞き終わると口を開く。
「不安なんやな、特に信頼関係と自分の実力が。……俺から話し始めといてなんやけど、生憎慰めも鼓舞も俺にはでけへん。
ただ、＿＿＿」
「……ん、」
ぱちりと目を覚ます。
ハンガーに掛けたユニフォームをぼんやりと見上げて、嗚呼あの日を夢に見たんだなと思いながらカレンダーを見た。
……春高、予選は今日からだ。
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Flower(プロフ) - とても話の内容に入っていきやすくていいなと思いました！更新お待ちしてます！ (2022年1月26日 20時) (
レス) @page20 id: cd08cf8264 (このIDを非表示/違反報告)
切(プロフ) - 真柴白さん» コメありがとうございます！頑張ります〜！ (2021年1月31日 23時) (レス) id: 8b0e7e38fd (このIDを非表示/違反報告)
真柴白 - 更新待ってます★才能が有るって良いですよね(^∇^) (2021年1月30日 20時) (レス) id: b8cb4c9ad0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：切 | 作成日時：2019年12月3日 21時
