先代のNo. 1リベロは

二十五話 ページ26

「なあなあお前すごいなぁ！とっさの反応も早いし体制もよくあらへんのにレシーブ綺麗やし！」

「……… 、」


……いきなりハイテンションで話しかけられた。

えっちょっと俺その耐性ないんですけど、怒号の勢いどうしようどうしたらいいんだ…！？



あ、何故こうなっているかと言うとですね……



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あの後ろに飛んでレシーブというミラクルをしてからというもの、俺はノってきたのか本当に冴えた。

もちろん全て拾うなんてことは超人なことは出来ないけど、ツーアタックやフェイントも間合いに入ったものはきちんとセッターに返したり。

チーム自身も調子を上げていって、試合はまさかのデュースにまで持ち込んだのだけど…


「バレー部、もう最終下校時刻ですぞ」


…なんて体育館に来た教頭が場違いな言葉を言い放ってきて。

なんとか言いくるめることも出来ず、試合はちゃんと終えることなく終わってしまった。


片付けは下の一年が担当のため、後味の悪さを感じつつ俺も手伝いに入った。


そして制服に着替え校門を出たとき、そう声をかけられたのである。



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…何度も言うが俺は人見知りだ。

試合でチームになったらそんなことはない、はずだけど……


なんというかこう日常生活みたいなのでいきなり友達感覚で来られると本当にドキッとするというかビクッとするというか…

友達になろうぜ！なんていわれてないのに俺たち超仲良し〜！ってテンションで来られるととても困る、どんな返しをすればいいのか頭が真っ白になる。


…黒髪、三白眼で左に前髪を流してて髪を立ててる…あ、確か同じ一年リベロの……


「俺は赤木路成や、よろしゅうな！」


はあ、赤木くんか。

………一応名乗り返しておこう…。


「……本土、A」

「Aやんな！中学どこやったっけ？いつからやってるん？」


うっ、次から次へと…

これが陽キャってやつか……まぶしい。


……でも聞かれたことには答えないと、それに部活仲間でもあるし…慣れなければ。

その前に。


「……赤木くんが良かったら、一緒に帰らねぇ…？ここ、校門前だし……」

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