【文スト】愚図は唯疾走れ！！！！

作戦開始早々…詰んで…る…？ ページ4

国木田「着いたぞ」


国木田の運転していた

貨物自動車が止まる

後部から身を乗り出し

車のフロントガラスから

敵の潜窟を眺める

幾つかの大きな木箱が

積まれた物に

布が掛けられているのが

炭鉱跡の出入口の真横にある

出入口からは

線路が延びており

其の周りを

武装した男達が囲んでいる


「わ、武装した男が
一、二…十人以上居るよ」

国木田「途中で数えるの
諦めたなお前」

敦「Aさんの脳では
数を数えるのは難し過ぎましたか…」

「敦君？サラッと遠回しに
酷い事云ったね？」

太宰「全員音声無線機持ちだ。
戦えば本部が気付く。
其の上整体信号まで
一分毎に本部に送信してる。
入り口の感知器は谷崎君対策だ。
一つでも反応すれば…」

国木田「敵の長は逃走。
捕獲の好機は失われる…
という事か」


敵を倒すのも

況してや緊張させるのも

駄目

詰みゲー…と思われるが

解決策が無い訳ではない

芥川君は車から降り

足を進める


芥川「人虎。二点のみ記憶せよ。
遅れれば捨て置く、
邪魔すれば殺す。善いな」


芥川君は外套を

羅生門に変化させ

地面に突き刺す

自分の体を羅生門で持ち上げ

楽々と敵の頭上を通り過ぎ

炭鉱跡の出入口の上に着地

地面を羅生門で丸く斬り抜き

潜窟の中へと侵入した


「芥川君の羅生門。
大分強くなってるね。
自分自身を支える強靭さと
あの羅生門の長さ…。
異能だけじゃない、
芥川君自身も凄く成長してる」

太宰「ま、私がマフィアに
居た頃よりマシにはなっているね」

「素直じゃないねえ。
太宰教官は」

太宰「A、
もう一回教官って呼んで
呉れないかい！？
録音するから！」


教官呼びされ

興奮する太宰の頭に

国木田は拳骨を落とし

敦君に声をかける


国木田「おい敦。
置いてかれたが、
お前は如何する心算だ？」

敦「あ……アァッ！？
本当だ僕置いてかれてる！
彼奴ッ…！！」


敦君も芥川君に続き

車から降りた

さて

どんな方法を使って

敵地に潜り込むのか…

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