【文スト】愚図は唯疾走れ！！！！

太宰信者 ページ14

中島が芥川を抱え

地面に倒れこんだ為

銃弾は

芥川の頰を

掠めただけだった

銃を撃った

禿げた男__ウイルス異能者の名は

アレクサンドル・プシュキン

異能力名『黒死病の時代の饗宴』


プシュ「強い異能者が苦しむ顔！
弱い俺には最高の娯楽だ！」


中島がプシュキンの後を

追おうとするも

プシュキンは

荷軍車に乗って

逃げ出し

たった十秒で

何十米もの距離が開く

其れを見た芥川が

羅生門で

石炭の荷軍車を

持って来る


芥川「コレで彼奴のの後を
お…う…ぞ」

敦「芥川！？」


荷軍車を

線路上に置いた途端

芥川は地面に倒れた

芥川の頭上には

紅色の紋章が浮かんでいる


敦「ウイルスの
異能をかけたのか！」


芥川は力を振り絞り

何とか立ち上がり

荷軍車に乗り込む

額から汗が噴き出し

眼球は血走っても尚

太宰さんの直轄任務を

遂行しようという

力強い気持ちが

思考の大半を

支配しているのだろう

中島も荷軍車に乗り込み

荷軍車を発車させる

其れから数分後の事

中島の携帯に

太宰からの着信が入る


《敦君？ああ、
漸く繋がった》

芥川「太、宰さん…！」

《其の苦しそうな声、
若しかして、芥川君は
ウイルスに罹って
しまったのかい？》

芥川「其の様な失態…、
僕が犯す筈が」

《見栄っ張りは嫌いだよ》

芥川「ウイルスに
罹りました！」


ウイルスに罹り

苦しんでいるというのに

太宰の発言に対し

大声で直ぐ意見を変える芥川


《芥川君、無理はするな。
擦り傷でも受けたら
眩暈と高熱で直立が
困難になる。そんな状況で
戦っても足手纏いになるだけだ》

芥川「 了解です」

《敦君、今の話を
聞いていたね？擦り傷一つ
受けちゃいけないよ。
首魁たるドストエフスキーは
私達に任せろ。
ウイルス異能者を
絶対に逃すな》


深淵の様に暗い瞳を

大きく開き

やる気を全開にした芥川は

羅生門を発動させ

凄まじい速度で

プシュキンに攻撃を仕掛けた

が羅生門は

プシュキンに届かず

外套に戻って行く


プシュ「もっと焦った顔をして
下らない俺に生を実感させろ！」


プシュキンが

手に持っていた釦を押すと

中島達の乗っていた線路が

爆発し

荷軍車が破壊される


芥川「逃げられた…敗ぼ」

敦「捕まれ芥川」

芥川「おい僕の台詞を
遮るな毛皮の上着にするぞ」

敦「今喧嘩してる
場合じゃないだろ！
暴君め！」

芥川「そう云う貴様も
罵詈雑言を飛ばして
いるではないか！
数秒前の自分の発言を思い出せ！」

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