【文スト】愚図は唯疾走れ！！！！

ゴワゴワ ページ2

敦「放して下さい！」

「駄っ目でぇす。
放したら敦君、
芥川君と喧嘩するでしょ？」


走行する貨物自動車の中

私が敦君を後ろから抱き締め

太宰が

芥川君の外套の襟を

掴み

二人が喧嘩しないよう

止めている

二人を止めるのは

太宰一人でも良かったのだが

私が敦君達と一緒に

行きたいとお願いし

付いて来たのだ


敦「喧嘩を防ぐにしても
抱き締める以外の方法
無かったんですか！？」

「うん」

敦「有りますよね！？
他にも！太宰さんみたいに
襟掴むとか」

「私敦君にそんな乱暴
出来ないっ…！」

敦「絶対そんな事
思ってないですよね？
唯僕を抱き締めたいだけですよね？」

「……敦君の髪
ゴワゴワしてるね…。
如何したの此れ」

敦「図星だから
話逸らしましたね？今」


質問には答えますけど…と

敦君は諦めた様子で

溜息を吐き

私の方に振り返った


敦「僕、髪も体も
石鹸で洗ってるんで、
髪がゴワゴワしちゃうんです。
孤児院の時が
そうだったんで」

「ア、何か……ゴメン」

敦「そうだ。
何故僕がマフィアの芥川なんかと
一緒に汲んでウイルス異能者を
倒す事になったんですか？」

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