【文スト】太宰達の為なら、私は喜んで世界を焼く！

貴方だけ ページ7

ルイーザ「フィッツジェラルド様の価値は
お金でも、
地位でもありません。
人の上に立つ資質です。
貴方の命令で作戦を立てる時、
私は強い巨人になれるんです。
大嫌いな自分じゃなく」


ルイーザは人見知りだが

フィッツジェラルドとだけは

普通に会話が

自分の意見が云えた

其れは

フィッツジェラルドが

人の内心など

無関心で

全く気にしない性格だからだろう

だから

ルイーザは

其の性格に救われ

素直に

スラスラと自分の云いたい事が云えた

こんなにも

フィッツジェラルドに尽くすのは

自分が大事では無いから

異能『若草物語』は

個室で考え事をする時だけ

時間の流れが八千分の一になる能力だが

其れを

自分の為に使った事もない


ルイーザ「命令を下さい。
フィッツジェラ」

フィッツ「止めろ」

ルイーザ「でも先刻、
願いを叶えると」

フィッツ「願いを聞くとは云った。
叶えるとは云っていない」

ルイーザ「私は待ちます！屹度奥様も」


フィッツジェラルドは

ベンチから立ち上がり

ルイーザから離れて行く


フィッツ「…妻が助けて呉れた」

ルイーザ「え？」

フィッツ「白鯨から落ちた時。
虎の少年と戦った時に全財産を消費したが
其の時でさえ、
消えなかった五十万ドルの
結婚指輪が何故か消費された。
其の身体鏡花で死なずに済んだ。
…命令が欲しいと云ったな。
なら命じよう。
二度と俺の前に現れるな。
これ以上…俺を惨めにしないで呉れ」




_________
____




「何万円で売れますかね？」

国木田「マイナス一億くらいじゃないか？」

谷崎「売った筈なのに逆に
金を払わなければいけない謎」

太宰「マイナスは可笑しいだろう
マイナスは！
最低でも四十億の価値はあるよ？
私！」


横浜美術館に売ろうかと

国木田と話していた時

三時だからか小腹が空いて来た


「愚かなる男の末路
売ろう計画を話しながら
お茶でもしません？
小腹空いて来ちゃって」

国木田「良いな。賛成だ。
俺の理想も今の所滞りなく進んでいる。
其れに此の後は自由時間だ」

ナオミ「なら駅前で購って来た
和菓子を持って来ますわ！
…国木田さんとのカプも推せますわね…」

和菓子に負けた男→←愚かなる男の末路

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す