【文スト】太宰達の為なら、私は喜んで世界を焼く！

愚かなる男の末路 ページ6

ルイーザ「ご無事を信じていました」


所変わって

海の見える広場にて


ルイーザ「本部の分析官に云われました。
異能が切れた状態で海に叩き付けられて、
生きている筈がないと。
でも私は諦めたくなくて」

フィッツ「諦めるべきだったな」


ベンチに座る

フィッツジェラルドの瞳には

光はなく

生気を失っている

何もかも

如何でもよくなったような態度で

ルイーザに返事をする

無愛想なフィッツジェラルドの返事に

ルイーザは一瞬眉を下げた


ルイーザ「戻って下さい。
組合にはボスが必要です。
…私にも」

フィッツ「戻れ？
此の薄汚れた男に云っているのか？」

ルイーザ「そうです！」

フィッツ「違うな。
君は記憶の中の男に
云っている。
此処に居るのは死人だ。
全財産も、
地位も失い
妻を救う方策も潰えた
人間の燃え粕だ。
ボスが必要なら
他を当たれ、
オルコット君」

ルイーザ「そんな！
失ったのはたかがお金。
たかが地位じゃないですか！」

フィッツ「嗚呼。そうだ。
だがそのちっぽけな
金と地位が
俺の全価値だった。
其の愚かな末路がコレだ。
嗤うといい」





____
__________





「此のまま美術品として
美術館に送るのもいいかも知れないね」

国木田「題名は
“愚かなる男の末路”にするか」

太宰「…ロ…シテ。
コロシ…テ」


鏡花ちゃんの案を採用し

愚かなる男は

探偵社の壁に

磔にした

ああ

なんと穏やかで

素晴らしい昼時なのだろう


織田「太宰が
精神の病んだ
不死身の萎れたモブキャラ
みたいになってるぞ」

谷崎「キメラを作る為の
実験体にされたンでしょうね…」

織田「安らかに…」

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