太宰達の為なら私は喜んで世界を焼く！ ページ27
ドス「人は罪深く愚かです。
策謀と知りながら殺し合う事を止められない。
誰かがその罪を浄化せねばなりません。
故に、ぼくは“本”を求めるのです。
………こんな風に」
太宰「あ“ッ…！？」
林檎のように赤い
液体の噴水が
太宰の腹部から美事に噴き出た
ベトリと
生暖かい液状の何かが
私の頰を伝う
だ…ざ……い？
何が起きたのか理解するのに
少し時間がかかった
近くの楼閣の窓から
身を乗り出している
狙撃銃を持った狙撃手
地面に横たわる太宰
太宰を中心に広がる血溜まり
太宰が…狙撃された？
そう理解した瞬間
足が太宰の方へ勝手に動いていく
ヤダ…
ヤダヤダヤダヤダ
ヤダヤダヤダヤダ
ヤダヤダヤダヤダ
ヤダヤダヤダヤダ
ヤダヤダヤダヤダ
ヤダヤダヤダヤダ
嘘…嘘だと云ってよ
ドス「急所は外させました。
貴方方には、マフィアとの衝突を
知らせる役がありますから。
……おやおや。
Aさんは随分と
太宰君に御執心のようですね。
道徳観に溢れる探偵社員が、
こんなにも怒りを露わにした
眼をするなんて」
「確かに探偵社には道徳観がある。でも私にとって、私を拒まずに、共に居て呉れる探偵社の皆は、マフィアの皆は違うんだ。道徳観とか悪。モラルやエゴ。そういうものより次元が上で比べられない。太宰達の為なら私は喜んで世界を焼く!」
ドス「そろそろぼくは失礼しますね」
「待て！最後に一つ聞く、
お前は何故、書いた事が本当になるという
白紙の文学書…“本”を求める」
ドス「罪の、異能者の居ない
世界を作る為です」
「…そうか」
異能を発動して
身体能力を強化し
太宰を抱えて疾走り出した
フョードルを今直ぐにでも
殴り倒したい衝動に駆られるも
今は太宰の救命が最優先だ
腕の中で顔を歪める太宰は
無理に笑顔を作り
掠れた声で話し出す
太宰「嬉しい、なあ。私の為なら…
せか、いをッ…
焼い、て呉れるなんて」
「話しちゃ駄目ッ…！
傷口が開いちゃう！」
太宰「私の生命、力は
Aな、ら充分知ってる、だろ、う？」
「知ってるけど！
太宰だって不死身じゃない…！
お願いだから、安静にして…！」
眼から溢れる涙を
ソッと
細く
血に塗れた指で拭われる
太宰「泣いた顔、も可愛いが、
君に、悲しんで欲しく、はない。
おとなッ…
し、くしてお……く…よ」
それだけ云い残すと
太宰は一言も喋らなくなり
瞼がゆっくりと閉じられた
「…絶対に、死なせてあげないからね」
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雨林(プロフ) - sakiさん» い、一番好きだなンて嬉しいぜ！お目出度うコメントと有難なby中原 (2022年5月2日 0時) (
レス) id: 290399748d (このIDを非表示/違反報告)
saki(プロフ) - あわわ……一番好きな作者様です……！！！！続編おめでとうございます(*´ω｀*)これからも無理せず更新頑張ってください💪 (2022年5月1日 22時) (レス) id: b490b17036 (このIDを非表示/違反報告)
雨林(プロフ) - メロさん» コメント有難う御座います！更新頑張りますby中島 (2022年5月1日 11時) (レス) id: 290399748d (このIDを非表示/違反報告)
メロ(プロフ) - 続編おめでとう！！！✨これからも更新頑張って！！応援してるよ！！✨ (2022年5月1日 11時) (レス) id: 9a18e4f5dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨林 x他1人 | 作者ホームページ：nhatev-hdfs risa1
作成日時：2022年5月1日 11時
