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風磨 side
とんとん拍子で進む話
次の日 事務所に連れて行かれた俺は周りの目が痛かったけど、中島たちが事務所にそれはものすごい熱量で俺がグループに戻ってくることを許してほしいと頼み込んで、
他のメンバーも頭を下げていた。
なんで、謝っているのが俺じゃなくて 何にも関係ないこの4人なんだ。
俺はと言うと、素直に戻らせてほしいとも言えずにいた。
こんだけ自分勝手なことをしたのに、グループに戻らせてほしいだなんて そんなことは言えなかった。
そんな俺を察したのか、事務所側の人間も もう一度5人で話し合ってから来なさい、と部屋から出された。
健人「菊池本人が言わないと意味ないじゃんか！
なんで、そんなに乗り気じゃないんだよ！」
マリ「そうだよ…！せっかく5人揃ったのに…」
聡「何か、理由あるの…？」
昨日 朝になるまで4人と話した。
ここ数ヶ月のこと。
Aのことはあまり触れずに、
4人も俺がいなかったときの話を全て教えてくれた。
戻りたくない、
それを言ったら嘘になるけど…
健人「何も考えずに、戻りたいか戻りたくないかだけ教えてほしい…」
俺は…ここにいるべき人間じゃない
ふと、そんなことを思った。
風磨「ちょっと時間欲しい…」
即答出来ない今の状況
心はめちゃくちゃだった。
Aのところに行かないと…
ぶっちゃけ昨日からそればっかりが気がかりだった。
健人「あの子のところに行くの？」
部屋を出ようとドアノブに手をかけた瞬間 中島がそう言った。
健人「あの子のところに行って慰めてもらうの？」
風磨「違う」
健人「あの子ところ行ったってお前のこと止めるに決まってる…！
なぁ！なんで戻るって言わねぇんだよ！！
この10年なんだったんだよ！！」
ズカズカと中島が近づいて来て 俺の肩をぎゅっと掴み激しく揺さぶられる。
勝利「健人くん…！」
健人「一回ダメになっただけで諦めんのかよ！！
お前はそんな奴じゃないだろ！
ダメになったらやり直せばいい、何回でもチャンスがあるだろ！！」
風磨「じゃあなんで……」
健人「は……」
風磨「じゃあなんで、…あのとき助けてくれなかったんだよ！！！！」
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作者名：ゆう | 作成日時：2021年5月9日 23時
