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「なぁ、俺腹減った。」
ルールを作って、部屋を案内して、寝る場所を確保していたらいつの間にか夕飯時になっていた。
「……仕方ないか。」
__
まな板の上に野菜と、豚肉、カレールーを並べる。
ちゃんとした料理なんて、いつぶりだろうか。
「なぁに作んだよ。」
玉ねぎをみじん切りにし終えた頃、半間くんが後ろからひょっこり顔を出した。
この家にはテレビもゲームも一切娯楽がないので、飽きてこちらに来たのだろう。
「カレー。あ、言っとくけど私料理なんてほぼしないから不味いわよ。」
「あー?食えりゃいっしょだろ。
……暇だしなんか手伝ってやんよ♡」
野菜に伸ばした私の手を上から包み込んできた。するりと手の甲を長い指がくすぐる。
…マセガキめ。
「……玉ねぎ切ってあるから炒めといて。」
「はーい♡」
なにを企んでいるのかはわからないが、気持ち悪いくらいにいい笑顔と返事だった。
ザクザク、じゅー、
野菜を切る音と玉ねぎを炒める音だけが聞こえる。
そして、
「……そんなに見られると手元狂うんだけど。」
半間くんの目線から、じーっと効果音が聞こえる。
「あー?別に気にすんなって。てか早く切れよ玉ねぎ焦げちまうぞ。」
「はいはい。」
ざくっざくっとまた切り始めた。
……後処理とは違ってすぐ切れてくれるから有り難い。楽しくなってきて、くるくると手首の上で包丁を回してしまう場面もあった。
「それ、今度教えろよ♡」
猫撫で声で目を見開いている。若者にとってはこんなのがかっこいいと言えるスキルなのだろうか。
「私より包丁さばきがうまくなったらねー。」
なんて軽くあしらった。
「水足して、カレールーいれて…………よし、あとは待つだけ。だったとおもう。」
「知らねーよ。……なぁ、あとどんくらいで出来んの?」
「1時間くらい?」
「じゃあよォ、」
半間くんは私の手首をとって、キッチンの壁に押し付けた。
「俺と1時間、イイことしよーぜ♡」
ぐっと顔を近づけてくる。……なんだ、よく見るとけっこう整った顔立ちじゃないか。
これは少し揺らぐなぁ……。うーん、
「……気持ちよくしてね♡
なぁんて言うわけねぇだろ1時間たっぷりおねんねしてな。」
さすがに未成年に手を出すのはまずいので、
私は、半間くんの局部に膝を……この後は言うまでもないだろう。
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作者名:すき子 | 作成日時:2021年8月14日 18時