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「＿＿＿ばあっ♡♡」
目を見開いた。
あの日、死に別れたと思った男の姿が目の前に現れたから。
もちろん、あの頃とは違う。髪は伸びて、どこか大人びた雰囲気を纏っていて、殴られたのか口元が切れている。
「あー？なんだよ、もっといい反応しろよ。」
間延びした低い声。変わらないもののほうが多いようだ。
でも、私は違う。引き金を引いて眉間に銃口をあてる。
「……生きてたんだね。」
私を見上げて真顔になったが、すぐにまたへらへらと笑い始める。
「Aさんも生きてたんだな。探し回ったんだぜ？なのに全然見つからなくてよー。」
「……依頼された理由、心当たりある？」
「あー、Aさん探してたらある男に繋がって……で、喧嘩売りにいって……なんだっけなぁ？」
「……は、？喧嘩、？」
「もともと俺なんかただ喧嘩がしてぇだけのガキだぜ？取引の仕方なんて知らねぇしよー。
ま、どんな形でもAさんに会えたんだからラッキーだわ。」
まだ、へらへらしてる。その様子に、何かがキレかけた。
「馬鹿なんじゃないの？一時出会った女のために、わざわざ殺されに来たの？
残念だけど、あの頃の私とは違うの。」
強く眉間に銃口をあてる。
「……そうかぁ？Aさんはあの頃となんも変わんねぇよ。」
うるさい。
「あの頃と変わらず、美人だし可愛いしよー。」
うるさい。
「声だって変わんねぇ。澄んでてきれーな声だぜ。」
うるさいうるさいうるさい、
「いつだって俺はAさんのことが、」
「うるさいｯｯｯ！！！！！！」
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作者名：すき子 | 作成日時：2021年8月14日 18時
