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13.半間side ページ15

___2008年 6月





深夜3時過ぎ。人気のない墓地。



「元気か?稀咲。」



煙草に火をつけ、肺を煙で犯す。缶ビールのタブに指を引っ掛ければ、カシュ…と炭酸の抜ける音がする。




「……約束通り話に来たぜ。



……お前が好きそうな土産話を持ってきた。」






「さて、語り明かそうか、稀咲ぃ」









「第一幕目は"死神(しにがみ)道化師(ピエロ)"について。



土産話の第二幕目は"死神(しにがみ)殺し屋(ひとりのおんな)"の純愛物語だ。」









__おもしろいことに、第二幕目は未完成なんだ。




結局、あのあと俺はAさんを見つけることは出来なかった。


走って、走って、走りまくった。



女のケツを探し回ったのなんて、生まれて初めてだ。



だが、まだ終わりにする気はねぇ。








言っただろ?純愛物語だぜ?








それに、あいつはまだ俺からの"罰"を受けてない。









おわりにしてやれるわけねぇだろーが。

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作者名:すき子 | 作成日時:2021年8月14日 18時

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