34混沌に阻まれる ページ35
船が大きく揺れた。
敵が動いたか?と思ったのは間違いで、後ろを振り返ると総悟と目があった。
「おい総悟ォォ!お前なにバズーカぶっ放してんだ!」
総悟は肩にバズーカを担ぎながら、迷うことなく船に打ち込み続けている。周りに隊士がいてもおかまいなく放つ。
「だって、誰も人がいないんですぜ。本当にAさんはここにいるんですかィ」
「だからってバズーカは無いだろ!人質まで巻き添えくらったらどうすんだ!」
「バズーカぶっ放したら、さすがに敵も慌てて出てくるでしょ」
大きく溜め息をつく。
だが、総悟の言うことにも一理あった。
船に突入したのはいいが中はもぬけの殻で、拍子抜けしてしまう。山崎の情報が嘘だとは思えないし、自分達の船を捨ててまで逃げるなんざ理解に苦しむ。
じゃあどこに?
「トシ……顔色が悪いぞ」
うつむいたままの俺に、近藤さんが心配して近づいて来た。
「いや、大丈夫だ」
「……どうする?一度引き返すか?」
黙って周りを見渡せば、困惑した隊士達と視線がぶつかった。
攘夷浪士がいないということは、人質もとっくにいないのかもしれない。
でも、少しでも早くあいつを助けたい。
なあ、どこにいるんだ?
また昔みたいにどっかに行っちまうのか?
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アオト(プロフ) - すずさん» コメントありがとうございます。な、泣いたですと!?作者として非常に嬉しいです。今のところ続編は考えてませんが、もし新作のネタに困ったら作るかもしれませんf^_^;) (2015年12月11日 23時) (レス) id: d8cd4dea01 (このIDを非表示/違反報告)
すず(プロフ) - とっても面白いです!!良すぎて読みながら泣いてました!!続編に続いて欲しいです!! (2015年12月11日 15時) (レス) id: cfd050b9dc (このIDを非表示/違反報告)
アオト(プロフ) - 通りすがりの加藤さんさん» いえいえ!こちらこそ長い間あやふやにしてすみませんでした。 (2015年6月25日 22時) (レス) id: d8cd4dea01 (このIDを非表示/違反報告)
通りすがりの加藤さん(プロフ) - アオトさん» なるほど!ご説明ありがとうございます(((o(*゚▽゚*)o))) (2015年6月25日 7時) (レス) id: 204089a6f3 (このIDを非表示/違反報告)
アオト(プロフ) - イチゴさん» イチゴさんありがとうございます!説明下手ですみません。もし続編or番外編を書くことになったら、この夢主復活までのお話を書きたいと思います(^_^) (2015年6月24日 20時) (レス) id: d8cd4dea01 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アオト | 作成日時:2015年2月26日 21時