【銀魂】それは、愛情表現。

１８自分の仕事 ページ19

「おい総悟、お前今夜見回りだろ」


「何ですかィ土方さん。人がせっかく寝てたってのに……」


「仕事をしろって言ってんだ！」



いつものように仕事をサボる沖田に、いつものように土方が怒鳴った。しかし沖田は悪びれる様子もなく、平然とした表情で言い訳を並べる。


土方は額に青筋を浮かべながら、今にも斬りかかりそうで。


そんなとき、廊下の先からAが歩いてきた。



「じゃあ私が代わりに行こう」



その声に気がついた２人。土方は呆れ、沖田は口を閉ざす。



「Aさん、それはアンタの業務外だろ」


「副長補佐なんでしょう？いいんじゃないですかィ。俺の代わりに行って来てくださいよ。その方がありがてェ」


「総悟お前なァ……」



挑発にも似た沖田の口調に、Aは動じることなく頷いた。



「だが夜に１人じゃ危ねェ。俺も一緒に行きます」


と言う土方だが、Aは首を横に振った。



「お前はまだ仕事が残ってるだろう。これ以上増やすワケにはいかない」


「だが……」


「案ずるな」



わずかな不安を抱きつつも、土方は渋々承諾する。


女とはいえ、今まで剣をやっていたんだ。その辺の攘夷浪士に負けることはまず有り得ないだろう。


不安を脱ぎ払うように自分に言い聞かせた。





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