【銀魂】それは、愛情表現。

１７ネガティブも程々に ページ18

空を見上げれば、雲１つない晴天で。


私は縁側に腰掛け、これといった仕事もすることなく思いふけていた。


副長補佐であるものの、土方は全て１人で仕事をこなしてしまうため、よっぽどのことがない限り、私が手伝う必要がないのだ。



総悟は……私を避けているし。


廊下ですれ違っても挨拶はなく。



強がってはいるものの、結構凹んでしまう。



「……はァ」



真選組にきて約１ヶ月。


本来の監察官としての仕事である、報告書の記入も怠ったことはない。それに一昨日、松平さんに近況報告をしに行ったばかりだ。



とても、充実した生活をおくっている……





──のか？






何かが足りない気がする。



「……何なんだ」



このモヤモヤを紛らわせるのは仕事だけ。でも今はその仕事がない。モヤモヤが紛らわせない。でも仕事はない。モヤモヤが膨らむ。



──しまった、ネガティブ無限地獄に陥るところだった。



これは昔からの悪いクセ。


打たれ弱く、１度マイナス思考になるととことん堕ちてしまうという。



本当に……私はダメだな。


なんで打たれ弱いという欠点がなおらないんだろう。


どうして私は総悟に避けられるんだろう。いや、理由はわかりきってる。ミツバと総悟をおいて家を出て行ったからだ。


私がもっとしっかりしてたら。病弱なミツバも、死なずに済んだかもしれない……。



何が足りない？何なんだ。もしかして女子力というもの？この前テレビで「女子力が高いと好かれる」と言っていたな。いやいや、私のようなガサツな女に女子力なんて……。



「……あ！」



危ない。またネガティブ無限地獄に陥ってしまうところだった。



どうしてもっとポジティブな考えが出来ないんだろう。きっと私は異常なんだ。ポジティブになれない何かしらの……その、何かに取り憑かれているのかもしれない。




「……しまった！」





流石にまずい。このままではネガティブから抜け出せなくなってしまう。



とにかく……何でもいいから仕事をしよう。




「……そうだ」



今夜、巡回に行ってみよう。





　

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