04.*〃 ページ6
恐る恐る後ろに視線を移せば、いつの間にか戦闘態勢モードに入っている三振が至極嬉しそうに微笑んでいた。
「まかせときんしゃい！」
「主相手だからって手加減はしませんよ！ 馬糞は嫌いな、やつに投げるー」
「よぉし、祭りだ祭りだぁ！」
待ってェェ！ 脇差と短刀はずるくない！？ しかも鯰尾に至っては馬糞とか言ってるんですけれども！！ お願いしますから雪玉を投げて！
「ねえ鶴丸！ ちょっとそれ酷くない！？」
「残念ながら争いには“酷い”という言葉もないらしくてな。それに主同様、俺もやられたらやり返すタチなのさ。太刀だけに」
「くそうぜぇ……！」
今日の夕食は鶴丸の唐揚げにしよう。絶対に。
すると、薬研が私の肩にポンッと手を置いた。
「安心しな。大将は俺っちが守ってみせる」
薬研の漢気に感激し涙する私の顔面に、鯰尾の雪玉が直撃したのを合図に、雪合戦(たたかい)の火蓋は切られたのだった。
「──ちょっと待って、思ったよりキツイ！！」
開始わずか五分。私は早くも身体の衰えを感じていた。
いや、私が劣ってるというよりは、短刀達のレベルが高すぎるんだ。ハンパない機動力を最大限に活かして、目にも留まらぬ速さでこの雪の上を走ってるよ。
流石の鶴丸も短刀のそれには敵わないらしく、さっきから薬研に雪玉を当てられまくっている。とてもいい気味だ。私もヤバイけどね。
「主ー！ そげなところでウダウダしよったら標的にされるばい！ 馬糞の！」
「あははは！ 今日の馬糞はいつもより出来が良いんですよ！ ほら、触ってみてくださいよ！」
ぐわー！！ もうこれだから粟田口は〜！
「はい！ タイムタイム！ もう主は休憩モードに入りまーす！」
ピピーっとホイッスルの代わりに口で言えば、四方八方から「え〜〜」なんてブーイングが飛んでくる。聞こえないもんね。主には何も聞こえないもんねー。
「よっこいしょ……」
我ながら親父くさいセリフを零しつつ縁側に腰掛け、どこぞのジジイのように冬の景趣をボケッと眺める。鶴丸が今だに「休憩なんてズルいぞ！」と抗議を投げつけてくるが、無視に専念するとしよう。
「……ん？」
なんとなく視線を廊下に移した時、前方から雪だるまが歩いてくる姿が見えたためビックリしたのだが、よくよく見ると山姥切であった。向こうも私に気がついたらしい。
「アンタ、こんなところで何やってるんだ」
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アオト(プロフ) - 心魄さん» 返事が遅れてしまいすみません〜〜！お褒めいただき大変嬉しく思います。これからも更新頑張りますので、応援よろしくお願いいたします！コメントありがとうございました。 (2017年5月29日 22時) (
レス) id: a3077fa68a (このIDを非表示/違反報告)
心魄 - 面白いですね！(上から目線ぽくてすみません！)これからも更新頑張ってください(*^▽^)/★*☆♪この作品大好きです♪ (2017年5月22日 21時) (レス) id: 662403215f (このIDを非表示/違反報告)
アオト(プロフ) - あやとり猫さん» コメントありがとうございます！さ、最高ですと……！？嬉しいです感激です！夢主ちゃんが気に入っていただけて良かったです。なるべく標準的な女の子にしようと心がけているので共感していただけると幸いです！はい、これからも更新頑張ります。応援感謝です！ (2017年3月22日 22時) (レス) id: a3077fa68a (このIDを非表示/違反報告)
あやとり猫(プロフ) - 初コメ失礼します!!えっえっなにこれ最高ですか(最高です) 演練での完全勝利Sおめでとう夢主ちゃん!!(( 夢主ちゃんが私の化身なんじゃないかってぐらいそっくりです(笑) これからもゆるりと頑張ってください(*^^*)更新お待ちしております!! (2017年3月21日 14時) (レス) id: ace5edcb89 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アオト
| 作成日時：2017年1月8日 15時
