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「じゃあ、あいつを殺すのはまたの機会にするヨ」
笑顔でそう言われても恐怖を感じてしまうのは、きっと私だけではないハズ。神威さんの頭の中は一体どうなっているんだ……。
「それより、どうして戻って来たんですか?」
ついさっき別れを告げて反対方向へ行ったのに。
「そうそう、忘れものをしてさ」
「忘れ物?」
何か忘れるような物はあったっけ?
と思った瞬間、神威さんの顔が近づいてきて……
ちゅっ
「……」
頬に当てられた柔らかいもの。
思考回路は完全にショートして。
ようやく正気を取り戻した頃には、イタズラっ子のような笑みを浮かべながら神威さんが手を振っていた。
「本当は春雨に今すぐ勧誘したいところだけど、もう部下が迎えに来たみたいだ」
「……は、春雨?」
「興味があったらいつでもおいでネ。それじゃあ」
道で1人、立ち尽くす私。
人混みの向こうでは神威さんが大柄な男性に何やら言われていた。「すっとこどっこい」とか何とか……。
ていうか、春雨?春雨って言った?
思い浮かぶのは2つ。食用の春雨と、犯罪組織である宇宙海賊春雨。前者は確実にあり得ない。
じゃあ、神威さんって犯罪者だったの?
そして最後の"忘れもの"。
ほっぺにキスされた?
「……は、はァ!?」
先ほど彼にキスされた頬を手で覆う。
私はもしかしたら、
──とんでもない小悪魔に出会ってしまったのかもしれない。
終わり。
▼逢離再さんリクエストありがとうございました。
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特撮オタク女子 - とても面白かったです!ありがとうございます! (2019年8月15日 20時) (レス) id: f9b0269678 (このIDを非表示/違反報告)
モモ - すごくおもしろかったです! 文を書くのがお上手ですね〜! このお話に出会えて良かった! (2018年3月2日 18時) (レス) id: f7a865ee48 (このIDを非表示/違反報告)
アオト(プロフ) - 美空さん» 美空さんコメントありがとうございます!返事がかなり遅れてしまい申し訳ございません!わ、お気に入り作品に登録してくださり感謝です!ましてや作者にまで登録だなんて……!?とても嬉しいです。これからも頑張ります! (2018年1月13日 21時) (レス) id: a3077fa68a (このIDを非表示/違反報告)
美空(プロフ) - 悪女のいろは、読ませていただきました!ほんとに面白かったです(〃▽〃)読み出したら止まらなくなっちゃって、お気に入り作品&作者に登録させてもらいました!(^o^)/ (2017年2月5日 3時) (レス) id: c3845c95d7 (このIDを非表示/違反報告)
鈴村 - 面白いです (2015年5月31日 17時) (レス) id: 56954dcc8a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アオト | 作成日時:2015年2月20日 18時