☆ ページ30
別れ…ちゃったな。
しんしんと雪が散る中、とぼとぼと一人で
家に向かって歩く。
カップルが揃っていちゃいちゃするこの日に
別れて一人寂しく帰ってるなんて。
我ながら寂しい女だと思う。
はーっと息を吐くと白く。
寒いね。
あの角を曲がってまっすぐ進めばすぐに家。
あーあ、わたしの馬鹿…
なんて俯きながら歩いてると
ドンッと衝撃。
「ごめんなさい！」
神宮寺「前見て歩けよ馬鹿A。」
「へっ？」
ぶつかったのはコンビニの袋を提げた勇太。
最悪……
神宮寺「お前、デートは？」
「した。」
神宮寺「は？ なんで過去形？」
「別れたの。さっき。」
神宮寺「は！？ 嘘だろ！？」
まじありえねー、と呟く勇太
「う…うるさい！！！！！」
神宮寺「……お前、なんで泣いてんだよ。」
ひゅー、と風が吹いて頬に痛み。
涙の跡を冷たい風がなぞって痛い。
泣いてんだね。わたし。
「岩橋くんのこと……結局、最後まで
わかんなかったよ…」
神宮寺「で、振ったんだ？」
「…振られたの。」
ふは、と皮肉に笑う勇太を睨んで
「おかげでわたしはクリスマスは
ひとりぼっちになったわよ……」
今じゃただの負け惜しみ。
神宮寺「俺もひとりぼっちだけど
ひとりぼっち同士、遊びますか？」
「断る。」
神宮寺「即答かよ！」
神宮寺「俺へのクリスマスプレゼントは？
昔は毎年くれてたじゃん！」
「……そんなのあげた覚えないよ！
プレゼントなんて絶対やらない！！」
やっぱ最低ね。
失恋した女の子にプレゼントねだるなんて！
「もう帰る！」
勇太の隣を通って角を曲がった
雪が綺麗だから気が迷ったのかもしれない
「プレゼントじゃなくて、命令だけど…
もう、わたしのこと避けなくていいよ。」
なんて。
ああ、雪が綺麗。
神宮寺「俺にとってはプレゼントだわ……」
小さな呟きは聞こえるよしもなかった。
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紫侑香(プロフ) - おもしろかったです！ (2015年5月30日 6時) (
レス) id: 90ee84403c (このIDを非表示/違反報告)
みるみ。(プロフ) - ＊。・岸 優太。・＊さん» ありがとうございます！ これからもネタが尽きない限りは頑張りたいです！新作もよろしくです♪ (2015年4月14日 20時) (レス) id: f02df25de8 (このIDを非表示/違反報告)
みるみ。(プロフ) - 白雪姫*さん» ありがとうございます！ 新作も頑張ります(*^^*) (2015年4月14日 20時) (レス) id: f02df25de8 (このIDを非表示/違反報告)
＊。・岸 優太。・＊ - 完結オメデトゥ！！こういうの好きです！！これからもたくさん作品つくってくださいネ！応援してますっっ！！ (2015年4月13日 21時) (レス) id: 52e13b381a (このIDを非表示/違反報告)
白雪姫*(プロフ) - 完結おめでとうございます！！凄く面白かったです(*´∀｀)みるみ。さんの新作待ってマス☆ (2015年4月13日 18時) (レス) id: d1428fae49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みるみ | 作成日時：2015年3月26日 12時
