☆ ページ21
勇太side
五日目、
今日もあいつらは仲睦まじく手を繋いで登校。
マジで出来てんじゃねえの。
ってくらい自然体で、
最初の気まずさは今の二人の間にはない。
「お似合いだねー」
「ラブラブだなあー」
とか周りの連中も言うようになっちゃって
ほんと、気に入らない。
なんで俺、こんなダサいんだよ。
好きな子が他の男と期間限定とは言え
恋人ごっこの一環で手を繋いで登校とか……
そんなのを黙って見つめているだけの
自分が惨めでカッコ悪くてならない。
そんなぐちゃぐちゃな思いで
俺は三時限目の数学をサボろうと
生徒会室に入った。
・
「あ、勇太！」
先客がいた。
「どしたの？ サボり？」
と尋ねながらごそごそ
「あ！ あったー！」
……どうやら忘れ物を探していたみたいで。
どかっと生徒会室のふかふかの高そうなソファに座るとその隣にちょこんとAも座った。
そして言いにくそうに小さな声で
「あのね……勇太に相談があるの。」
嫌な予感がしたけど
俺は平静を装っておう、と言う。
頬を赤らめて潤んだ瞳で君は言った。
「岩橋くんと本当に付き合おうって
告白されたんだけど……」
勇太はモテそうだしこういう相談乗ってくれるかなって……と勝手なことを言い出す君
正直、俺はモテるよ。
でも俺にはAだけだから。
そう秘めてた思いを
全て壊されたような気がして
俺は苛立ちを覚えた。
気づけば君がソファに沈む音がした。
いや、俺が押し倒したんだ。
「勇太……？」
不安げに見つめる君を
いっそのこと
壊してしまいたい。と思った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 351人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
紫侑香(プロフ) - おもしろかったです！ (2015年5月30日 6時) (
レス) id: 90ee84403c (このIDを非表示/違反報告)
みるみ。(プロフ) - ＊。・岸 優太。・＊さん» ありがとうございます！ これからもネタが尽きない限りは頑張りたいです！新作もよろしくです♪ (2015年4月14日 20時) (レス) id: f02df25de8 (このIDを非表示/違反報告)
みるみ。(プロフ) - 白雪姫*さん» ありがとうございます！ 新作も頑張ります(*^^*) (2015年4月14日 20時) (レス) id: f02df25de8 (このIDを非表示/違反報告)
＊。・岸 優太。・＊ - 完結オメデトゥ！！こういうの好きです！！これからもたくさん作品つくってくださいネ！応援してますっっ！！ (2015年4月13日 21時) (レス) id: 52e13b381a (このIDを非表示/違反報告)
白雪姫*(プロフ) - 完結おめでとうございます！！凄く面白かったです(*´∀｀)みるみ。さんの新作待ってマス☆ (2015年4月13日 18時) (レス) id: d1428fae49 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みるみ | 作成日時：2015年3月26日 12時
