15人の王子様とお姫様２

ヒボムとおにぎり ページ49

-



「ただいまー」

宿舎に帰る時には もう日が沈む頃だった。

「あれ？」

返事がない。いないのかな。

「にゃおん」
「ヒボマー、ただいまー」

代わりに出迎えてくれたのはヒボム。
喉を撫でてあげると、ゴロゴロと嬉しそう。ご機嫌だ。
五年も離れてたのに、懐き具愛はご主人様に並ぶほどだ。
それもそのはず、ご飯をあげるのは私だもん。

「ヒボマ、皆はどこいったのかなー？練習室かな？」
「にゃーん」
「ほんと？」

ちょっとだけなら、ヒボムと会話ができる気がしている。
ぺらり、隣のカーテンを開ければ 練習室の一階も二階も電気が着いていた。

「ほんとだ、練習室だ」
「にゃおん」
「じゃあ、おにぎりたくさん作って持って行こうか！」
「にゃん！」

・
・

東方神起のオッパ分も作れば、おにぎりは何百個の単位だ。
三十近いとはいえ、動けばお腹は空くもの。
この間漬けておいたキムチも 我ながらいい出来上がりだ。

LT「じゃあ ラスト一回、これ終わったら休憩しよう」

練習室に顔を出せば、そんな声。
きっと気づかれないだろうから、そのまま一曲。

オッパ達、いつからやってたんだろうな。汗びっしょり。
お昼くらい作っていけばよかった、すっごく後悔。
明日もきっと練習だろうから、お昼は作って 打ち合わせに行こ。



「オッパ、お疲れ様！ごはんだよ！」

ちょうど一曲終わったところで、声をかける。

SD「待ってました！」
「はい、とりあえず 手洗い嗽でお願いします！」
DH「もう、風邪なんか引かないのに」

なんて、どさくさに紛れて おにぎりに伸びた手をはたき落とす。

「手洗いと嗽をしてるから 風邪引いてないんじゃない？」
SM「さ、大人しく手洗ってこよ」
DH「わ！ヒョンずるい！」

ぞろぞろ、列になって手を洗う様子がちょっと面白い。
いつくになっても 可愛いところがたくさん、そんなところがまた魅力だ。

CM「お、ご飯タイムですか」
YH「いいなー、俺らも専属マネージャーが欲しいよ」

タイミングよく二階からおりてきたユノオッパとチャミオッパ。

「オッパ達の分もあるよ！」
YH「ほんと？」
CM「さすが、気が利きますね」
「調子いいんだから」



全「「「いただきます！」」」

美味しい顔が、私の幸せ。
ううん、皆といれることが 一番の私の幸せ。

これからも、宜しくね？オッパ。




…to be continued ??

▼作者より(11/7更新について)→←まさかすぎる

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す