4人いた【呪術廻戦】 (ページ6)

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〜終〜※挿絵ありページ6

「んで、結局、味方になってくれる術師が現れたけど。おじさんの考えって？さっき、わざわざ私の体を使って乙骨さんにした質問も意味がわからないし」
　──俺は、この死滅回遊が現代の術師たちが結託して行った儀式だと思っていた。けど、全ては羂索とやらが仕組んだものなら話は違う。対処の仕様がまだある。それと、あの質問は彼やその仲間とやらが死滅回遊に向ける心情を確かめただけだ。
「対処の仕様？」
　──俺の、"猿の手"の力は時間遡行を可能にする。今時の言葉で言えばタイムスリップか。それで過去に戻り、羂索が打った布石を全て取り払う。

　間白は目を剥いた。
　タイムスリップ。人類が夢見る架空の技術。
　それを可能にするとは、さすがは夢を叶える呪物と言われるだけある。

「そんな大技使えるなら。回りくどいことせずに死滅回遊を直接なかったことにできるんじゃ？」
　──それは無理だ。結果を消すには過程から潰すしかない。それに、この時間遡行にはそれなりの代償と責任がある。途中で投げ出すなど許されない。死すらも逃げ場にならない茨の道になるぞ。
「いいよ。だって、"猿の手"も一緒に歩いてくれるんでしょ？」

…………。
……。
「無難に髭でいいか」
「悟、寝てる人にちょっかい出すのもほどほどしときなよ」
　寮の共有スペース。そこのソファに間白は横向きに寝っ転がっていた。
　そんな彼女の顔に五条は油性マッキーを向ける。
「こんな所で寝てるこいつが悪りぃだろ。落書きしてくださいって言ってるもんだぜ？」

　何を書いてやろうか。そう吟味している中、五条は間白と目が合った。
「お前のせいで連日任務だったんだ。少し寝かせてくれ」

「ッチ。なんだ起きてたんかよ」
「こんな近くで騒がれたら、そりゃ起きるよ」

　間白は懐かしい夢を見た。
　まさか、あの後のタイムスリップで2005年に飛ばされるとは思わなかった。
　そう言えば、乙骨さんは"五条先生"と言ってたが、このザ・クソガキが先生になる未来が想像つかない。

「あ、そうだ。夜蛾センがオマエのこと呼んでたぞ」
「じゃあ、落書きせずにさっさと起こしてくれ。夏油君も止めてくれ」
「面白そうなことを何で止める必要があるんだい？」

　羂索の企みを阻止する前に、コイツらのストレスで死ぬかもしれん。
　間白は呆れながら職員室へと向かった。