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「これから任務?」
「そ、虎杖と伏黒の3人でね。どうやら厄介な感じらしいわ」
「そっか。月並みの言葉だけど、任務頑張ってね」
「ん、じゃあ、行ってくるわ」
と釘崎はトンカチと釘の入ったポーチのベルトを締めた。
間白はこれから3人が向かう場所を知っている。
八十八橋。
本来であれば、そこで宿儺の指を取り込んだ呪霊と呪胎九相図の2番と3番が3人と交戦することになる。
しかし、吉野の件に介入した今回の時間軸で進んだ姉妹校交流会では呪胎九相図が盗まれていない。
羂索側が間白の動きに何らかのリスクを感じ取ったと見える。
「九相図から私に今の
間白の独り言に"猿の手"が応える。
──それはあるかもな。しかし、羂索。中々に不気味なやつだ。A。俺はお前を贔屓なしで強いと思っている。
「いきなり何?」
──お前という存在は羂索とって、想定外も想定外。もし、俺なら計画の邪魔になる前にお前を直接殺しに行く。それぐらい厄介だ。だが、奴はそれをしない。むしろ平然としている気がする。
「まぁ、とにかく。幸いなことに私たちには時間がある。かもしれないを考えすぎてもしょうがない」
──そうだな。しかし、今回のルートはどうするつもりだ?
「とりあえず、羂索が九相図を使わないことで起こる変化を観察したい。八十八橋の一件が終わったらまたリセットする」
──わかった。
♦︎♦︎♦︎
間白のスマホが鳴る。
着信画面には「伊知地さん」と表示されている。
「もしもし」
「間白さん。今時間は大丈夫ですか」
緊迫感のある声に間白は身構える。
「大丈夫です。任務ですか?」
「はい。今、別の補助監督に車を向かわせています。それに乗って──」
伊知地の指示通り。間白は迎えに来た車に乗って、病院へと向かった。
伏黒恵の姉──伏黒津美紀が入院する病院へ。
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作者名:四畳間 | 作成日時:2023年12月7日 17時