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〜7〜 ページ28

◽️非術師、術師関係なく。死ぬ間際に呪術の才能を著しく開花させることがある。
 ツギハギの呪霊──真人は魂を通して、その瞬間を目の当たりにした。
 魂は花火のように強烈な光を灯し、瞬く間に消えた。同時に式神も消えた。

「あー、やっぱ死んじゃったか。人間って耐久性に個人差があるから難しいや」

 そう言い終えた刹那、変形させてた腕の力が抜け、支える間もなく床に叩きつけられた。刺された部分の周囲には紫色の斑点模様が広がっている。

 ──毒か!

 真人は患部から毒を吐き出す。
 その一瞬、真人は虎杖から意識を逸らした。
 吉野が作ってくれた隙。
 虎杖は見逃さず、真人の顔面に右拳を叩きつける。
 魂を揺らす殴打。
 「無為転変」による修復が効かない天敵。
 真人は後ろへと距離を取る。が、その背後の壁が針山と化して真人の体を貫く。

「虎杖君!」

 改造人間を退けた間白に真人は狙いを定めた。
 真人はそもそも吉野に人質としての期待はしていない。
 最初から間白を狙っていた。彼女を殺すことで虎杖に利害を超えた憎しみ抱かせたかった。
 憎い相手を殺したい。しかし、力が足りない。そこから虎杖が宿儺を頼り、宿儺有利の縛りを結ばせる。それで宿儺を仲間に引き入れられる確率が上がれば万々歳だ。
 真人は形を変える。
 ただ殺すための形。
 殺すためのインスピレーションの体現。
 生物の柔軟さと命を奪う無機質な形が融合した凶刄が虎杖と間白を襲う。
 2人は攻撃を避ける。
 攻撃の余波により、廊下の、校庭が見える窓側の壁は紙切れのように崩れた。
 2人はその崩れた壁から校庭へ降り、より広い場所へと戦場を変えた。

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作者名:四畳間 | 作成日時:2023年12月7日 17時

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