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はろー話し相手 ページ11





Aは地球人の生活がどんなものなのか幾分か聞いていたが、面堂の家は話に聞いていた庶民の家とは色々と違うようだと思った。


まず、聞いていたテレビや漫画が無い代わりに沢山の本があった。自分には難しくてとてもじゃないが読めそうに無い。 それに食事は家族で摂るものでは無いのか、しゅーたろうの家族らしい人物に会うことは無かった。


『しゅーたろうには家族いないの?』

「勿論いますよ。 両親と妹が居ますが両親も忙しいので会うことも殆どありませんし、妹は海外に留学していますので暫く会っていません。」

『じゃあ1人なの?』


「厳密に言えば…警備の者がいますので1人ではありませんが、話し相手や血縁者という意味では……、確かに一人かもしれませんね」

『それは寂しくないの?』

「もう慣れていますから寂しくありませんよ。
幼い頃からこの家には僕1人でしたし、遊ぶ時も体調を崩した時も両親が来た事はありませんでしたから」

『…』


こんなに広いお屋敷に小さい頃からずっと一人なんて。と思った。自分にはずっとラムがいたし、食事の時も両親と一緒だったから寂しい時はなかったけど しゅーたろうはまだずっと一人なんだ

それって なんだか凄く寂しい



『ラムが ダーリンと家族になるから同じ屋根の下に住むんだって言ってたんだけど……じゃあ私としゅーたろうももう家族?これからは一緒にご飯食べて 学校に行って お話して、しゅーたろうがしんどい時は私が心配してもいいのかな』

「それは、」

『?違うの?』

諸星とラムさんは一応婚約というか結婚の話があってそういう関係なのでかなり特殊なパターンなのだが、違う。とこたえるには どうもAのこのエメラルドグリーンの無垢な目に見つめられると弱い

「。……いえ違いません、そうですね。
今日から僕とAさんは家族なので一緒に学校に行きましょう。食事も一緒にとって課題も分からない所があればお教えします。Aさんさえ良ければまた寝る前にこうやってお話して貰えますか?」

『うん!やった嬉しいっ』
「わあ゛!!!」

ぴょんっと宙を飛んで自分に抱きついてきたAを咄嗟に抱きとめた面堂に 普段の諸星とラムの姿が思い出された。


あれは夫婦だからイチャついているのだとおもっていたがそういう訳ではなく元々のラム達の星と地球人との差なのかもしれない と思わされた

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作者名:たまき | 作成日時:2022年8月9日 10時

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