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12.父親 ページ13




『疲れた疲れた』

「行先は伝えてある」
「ありがとうクリス」

結局またもう一体の背中の肉も引きちぎったAはBSAAに用意してもらったヘリコプター乗る事となる。
ジェイクの後ろから出て視線をやると丁度ピアーズとぱっちり視線が絡まったため 右手をヒラヒラと動かすとさっきと同じ様にピアーズの口元が少し上がった


『えへへ』
「行くぞA」
さっきまでゴミを見る目だったのに 今は道端の野草を見る目ぐらいまでは昇格したんじゃないだろうか。嬉しい。
先にヘリコプターに乗り込もうとしていたジェイクにピアーズの隣の人が声をかけた

「おい……おい!」
「あ?」

「どこかで会ったか?」

一瞬ナンパかと思ったがその人はジェイクを真剣な顔で見ていたため違いますねすみません。
『?……会ったことある?』
「ハッんなわけねぇだろ。アホ面に見分けなんかつくか」

「テメェッッ!」
「いやいい。悪かった」


砂埃をたてながらヘリに乗り込んだジェイクの背中をみるにあまり機嫌が良くないみたいだ
『あらあら、またご機嫌悪くなっちゃったみたいさっきまでそんでも無かったんだけどなぁ…』

「君は……っっ」
「クリス隊長、こいつはAです」

『はーいAです宜しくねクリス。さっきヘリに乗っていったジェイクの双子の妹です』
そういえばこのクリスって人の顔をしっかり見たのは初めてだな。とじーっと見ていると段々その目が驚愕に見開いていった。まぁ赤眼って珍しいしね




「双子……君のその髪と目は……父親似か?」

『?らしいよ。私達は会ったことないから知らないけど母がいうにはジェイクがまんま父親似らしい、私は髪と目が父親似。あんた私達の父親に会ったことあるの?』


「………まさかっ」
「おいA行くぞ!!!!」

クリスがありえないと目を開いたままなにか言おうとしたとき、ヘリコプターの騒音に負けないくらいデカい声でジェイクがAを呼んだためいそいでむかうことにした

『またねピアーズ』


ばいばーい と手を振ったら一瞬だけ軽く手を上げてくれたので嬉しかった。

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作者名:たまき | 作成日時:2022年8月8日 14時

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