素顔のままで

ため息 ページ27

side_A


『はぁ･･･』


これで、何回目だろう

乃々華の背中を押したのは私
なのに今日学校に行けば、2人はカップルになってるのかと思うと、やっぱり憂鬱で

私きちんとおめでとうって
お幸せにって言えるかな

好きとか嫌いとか恋とか愛とか
そんな感情全部
いっそなくなっちゃえばいいのに


『はぁー･･･』


ﾊﾞｺﾝｯ


『痛っ』


振り返ればそこにいたのは玲於で
相変わらずムスッとして愛想の悪い子

玲於「朝からため息うるせえ」

『うるさいな、私にもね、いろいろあんの』

玲於「いろいろねぇ。亜嵐のこととか亜嵐のこととか？それとも亜嵐のこととか？」

『全部じゃん(笑)』

玲於「自分が乃々華の背中押したくせに」

『そ、そうなんだけどさ、』

はぁってまたため息ついたら
ほっぺたつまんで引っ張ってきて

『いひゃい』

玲於「バーカ」


それだけ言って少し前を歩き出した


玲於なりに、
元気づけようとしてくれてるのかな

玲於は不器用だけど愛想悪いけど
根がいいやつだから
きっと彼女になる人、幸せだろなぁ


そういえば、玲於のそういう話聞いたことないや
好きな人とかいるのかな
応援してあげたいな、もしいるなら

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