GAME1 (4) ページ9
「良かった。帰ってきてくれたみたい」
あの子は安堵の笑みを浮かべる。
でも、私はその子をそこまで気に留めなかった。
そして
私の前にはあの子たちが三人いた。
まず、初めに聞かなきゃならないこと。
それを聞こう。
「ねえ、名前、なんていうの?」
これはかかわりのある人には絶対に聞かなきゃならないこと。
三週間ひきおもっていただけじゃこれぐらいは忘れない。
「はあ?なんであんたなんかに教えなきゃならないの」
突然の罵声ともいえる声に驚く。
そして、少しあわてふためく。
「あ、いや、えと、これから多分きっと結構かかわると思うし、えと……」
「藤」
「え?」
突然の罵声によって
はたからみればコミュ障と思われてもおかしくない話し方をしていた私の耳に、
マイクを必要としない、よくとおる声が入ってきた。
その声の先を見る。
「如月藤。十四歳。」
声の主は、出るときヒントとも、応援ともいえることを言ってくれて、
私が出てこれたことに、ホッとしてくれた子。
「あ、私は有薔薇、理沙……です。さっきはありがとう。」
「何が?」
その子は本当に分からないとでもいうような顔をしている。
少し天然さんなのかな。
「んんーとなんでもないです。」
微妙に敬語を使ってしまう。
「そう?で、あなたたちはなんて言うの?」
藤……さんは私は忘れかけていた二人を見て言った。
「私は、最木アイリス。よろしく」
藤のほうだけを見て言っていることに私は気付かず思う。
その子はとてもかわいらしかった。
ほとんど歳は変わらないはずなのに。
私よりは絶対に可愛い。
でも。藤さんも結構な美人さんだ。
藤は綺麗で、アイリスちゃんは可愛い。そんな感じだった。
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作者名:ゆきだるまうさぎ x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/38a45e840c1/
作成日時:2016年9月22日 14時