GAME1 (2) ページ7
もうすでにあの人はこの部屋にいなかった。
そして私は手錠に目を向ける。
はやく、はやく外さなきゃ。
じゃなきゃ、「死」だもん。
そう考えると焦る。
そしてあの人を思い出す。
あの人は一体どういう意味で言ったんだろう。
名前も知らない私たちに向かって。
『これは、知恵の輪じゃない』
知恵の輪っていうのは小学生のころにやったら凄く難しかった覚えがある。
たしか一番早くできたのでも10分くらいかかった。
「教えてよ。ヒントぐらい」
制限時間は三分。
できるわけない、そう思い込んでしまって
あの美声に向かってそんなことを言ってしまう。答えてくれるわけないのに。
『回すだけですよ』
え?
答えてくれたことにびっくりする。
そして回すだけの意味を考える。
回すだけ……?
とりあえず回してみる。
糸巻きまきみたいな感じで。
でも、もちろんそんなことじゃ外れなかった。
じゃあ何をすればいいんだろう?
「ガシャン」
また、あの音が聞こえた。
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作者名:ゆきだるまうさぎ x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/38a45e840c1/
作成日時:2016年9月22日 14時