飛蝶 - 最愛の人 - (ページ11)

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部屋を出ると壁に寄りかかった小瀧さんがいて。

小『どう？緊張した？』

「…はい」

小『濵ちゃんってさぁ、なんか異様なオーラ放ってるっていうか。ちょっと近寄り難ない？』

「まぁ…」

小『付き合ってたんやろ？学生のとき』

「…はい、」

小『そん時はどうやったん？』

…多分、今と変わらないと思う。

掴みにくい感じで、無口なところも。

向こうは先輩だったっていうのもあるけど…

小『あの濵ちゃんも振られんねんなぁ。でも、確かに女と一緒におるん見たことないかも』

「え…？」

小『やから、そういうん興味ないんかなって。Aちゃんの話聞いてちょっと意外』

私は、逆にもっと遊んでると思ってた。

あの頃も、そんな噂はあったし…

小『まぁ、これから色々やりにくいとは思うけど。』

「そう、ですね…」

小『俺はいつでも力になるから』

ここに来て唯一の救いは、小瀧さんがいることだ。

よく話してくれるし、色々教えてもくれる。

困ったらこの人に頼ろう。