壱拾捌 ページ20
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「良かったのか。」
厄魔討伐の部隊に同行する中、不意に山姥切が卯月に問い掛けた。
『…燭台切達の事かい?』
山姥切は何も言わず、只卯月を見詰める。
現在、この部隊に同行しているのは、卯月を含め三人。
山姥切国広と、三日月宗近。
薬研藤四郎は小十郎に同行させ、燭台切光忠、大倶利伽羅、鶴丸国永は伊達の城内に残るよう、卯月が命じた。
暫しの沈黙の後、卯月は口を開いた。
『先程言った通り、十分後、時間遡行軍が城内に現れる。彼らにはその討伐を任せている。』
「…」
『……お前の言いたい事は分かるよ、山姥切。ただ…これは、私の“我が儘”が招いた結果だ。君ら刀剣男士にとって、前の主というのは、忘れられない、掛け替えのない存在の筈。分かっているつもりだったが、どうやら、私は君らのその想いを甘く見過ぎていたらしい。……すまないな、こんな主で。』
面で表情は上手く読み取れないが、その声音から、自責の念が感じられ、山姥切は困惑した。
(謝罪を述べる時の此奴の言葉に嘘偽りが無い事は分かっている。だが、こんなに脆いのはらしくない…昨日から、いや、この世界に来てから、何となく様子がおかしい。本丸に居る時より、どことなく…“人間らしい”、というか………くそっ、良い言葉が思い浮かばない…俺が写しだからか…!?)
山姥切が一人で悶々としている内に、いつの間にか目的の場に着いたらしく、辺りから地を這う様な唸り声が聞こえ始めた。
(…考えるのは後だ。今は…──)
此奴らを、斬る…──!
胸の内で自らの使命を改めて唱え、山姥切は刀を構えた。
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夜霧 - 面白い (2018年6月24日 15時) (レス) id: d12e91b5f7 (このIDを非表示/違反報告)
ユキナ - おもしろかったです♪更新頑張ってくださいねq(*・ω・*)pファイト! (2018年3月10日 16時) (レス) id: 0f45599fe0 (このIDを非表示/違反報告)
お母さん(プロフ) - 面白いです!更新頑張ってください! (2018年1月8日 2時) (レス) id: 335a7d9d6b (このIDを非表示/違反報告)
銀狼(プロフ) - とても素晴らしい作品ですね!これからも更新頑張ってください!応援してます! (2017年12月25日 16時) (レス) id: a78c622004 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:クレイン | 作成日時:2017年12月25日 15時