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「俺の話をしていい?」


急に来て急にそう喋るコンちゃん。


けれど私は聞くつもりはなかった。


1人にして欲しい。だからほっといてよ...





「俺こうみえて小5の頃トラックにひかれたことあるんだ。」



「でもまぁ手とか足とかは骨折してないんだけどね。怪我したのは脳。記憶障害。」




「俺終わったと思ったよ。ここはどこかわかんないし自分が誰なのか、誰を信じていいのか、まったくもってわかんなくなるんだから。」




「でさ教えられたんだ。お母さんとお父さんはこの人だよ。って。」





「それが今の執事とお父さん。」





「...え?」


意外な言葉に顔を上げてしまった。


今みたいなこんなぐちゃぐちゃな顔見せたくないのに。



「やっと顔をあげた。」


コンちゃんはそう言った。


そしてまた話の続きを始めたのだ。



「Aは執事は男でしょ?って言いたいんだよね。そうだよ。あいつは男さ。性同一性障害っていう病気を持った男。」



「自分では男だと思ってるんだ。それが性同一性障害。」



「だからあんな感じ。けどあれは俺の母親。そして今のお父さんが本当のお父さん。俺はあそこで産まれたんだ。」




「でもね、裏切られたんだ。Aと一緒。」





「気づいたんだ。あいつは本当の母親じゃないって。」




「...どういう、こと?」





「見ちゃったんだ。お父さんが1人で泣いてるとこ。母さんごめんな。コンタミには黒崎を母親って言ってしまってるんだ。どうか許してくれって。」





「俺は中学卒業まで執事やろうを本当の母親だと思ってたんだぜ。笑えるよなぁ」




「母さんは俺が事故にあう3日前に死んだんだ。病気で。」






「お父さんはそれを隠した。俺の事故の原因が母親の死、らしかったから。」








「騙されてたって思ったよ。ずっと母親だと思ってた人が母親じゃなかったんだ。それに血も繋がってない。俺にもともと母親なんていなかったんだ。」







「それに気づいた時は俺もAみたいにずっと泣いてた。部屋にこもった。ずっと1人だった。」









「そんな時お父さんが俺と同い年ぐらいの子を連れてきた。施設から。らっだぁっていう新しい兄弟を。」







「1人で部屋にこもってた俺に兄弟ができた。それで今、俺はここにいる。」









コンちゃんはそこで一区切りつけて私の隣に座った。


「さ、俺の聞かなくてもいい話を聞いてくれてありがと。聞いてくれたお礼にAの話聞いてあげる。」

・―コンタミ→←・―コンタミ



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作品ジャンル:恋愛
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天の神 - 更新は無理せずに…展開気になりすぎて死にそう (2019年11月24日 21時) (レス) id: 1c93b3fde8 (このIDを非表示/違反報告)
オレンジ - 100話達成おめでとうございます…!!更新めっちゃ嬉しいです!続き気になります。更新楽しみにしてます! (2019年11月24日 9時) (レス) id: 8ac903ab0c (このIDを非表示/違反報告)
milk.+*:゚+。.☆(プロフ) - オレンジさん» わぁ嬉しいです!これからもどんどん更新していくのでぜひ読んでいってください! (2019年11月13日 23時) (レス) id: 0f4eef7d46 (このIDを非表示/違反報告)
milk.+*:゚+。.☆(プロフ) - 月琴*さん» すみません...指摘ありがとうございます!直しときましたー! (2019年11月13日 23時) (レス) id: 0f4eef7d46 (このIDを非表示/違反報告)
月琴* - レウさんがレイさんになってますよ!無理せず頑張ってください (2019年11月13日 22時) (レス) id: 7e9594d68a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:milk | 作成日時:2019年8月12日 15時

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