【ＨＱ】×【暗教】あの日々、そして今。

８羽目　反撃の狼煙 ページ11

月「…で、アンタはさっき何言い掛けてたワケ？」

一頻り二人で騒ぎ終え、日向クンに月島クンが聞く

月「何でもがむしゃらにやればいいってモンじゃないデショ」

確かに無理せず、出来る限り全力…が良いと思うケド…

月「人には、向き不向きがあるんだからさ」

貴「(ﾌﾞﾁﾝ」

菅「待って今暁からﾌﾞﾁﾝって聞こえた！？」

貴「キレそうです(真顔)」

Ｅ組の皆。確かに、暗殺には向き不向きが有った。

でも、その上で…殺せんせーに気付かせて貰った…

自分の“長所”を研ぎ澄ませて、戦ってきた

貴「少なくとも、“好き”だって感情が有るなら」

ギロリと月島クンを睨む

貴「向き不向きだなんて、存在しないヨ」

本来スポーツは、楽しむ為に生まれたんだから

月「っ…！」

月島クンが俺を見てたじろぐ

俺の殺気ヤバいからね〜(≧∇≦*)←

日「確かに

中学ん時も…今も…

おれ


跳んでも


跳んでも


ブロックに止められてばっかだ」

言いたい事が言えてスッキリした俺は、日向クンの言葉に耳を傾ける

確かに、幾ら“向き不向きは無い”だなんて言っても…

バレーは高さが重要で

幾ら高く跳べても、圧倒的な身長差は埋まらない…か


でも、キミは諦める気なんて無い。

そうじゃ無きゃ、此処に居ないでしょ？


日「だけど」


“小さな巨人”と呼ばれた選手に憧れて…

此処まで来たんだから。


日「＿＿＿あんな風になりたいって

思っちゃったんだよ


だから


不利とか


不向きとか


関係無いんだ



この身体で戦って



勝って、勝って



もっといっぱいコートに居たい」


貴「“闘志”…」

絶対負けたくない。より強い奴と戦いたい

そんな、闘志

　
今、日向クンと影山クンは…きっと、同じ事を考えている


日影「「(いやだ

おれは

まだ。



まだ、コートに立っていたい)」」


月「…だからその方法が無いんでしょ

精神論じゃ無いんだって

“キモチ”で身長差が埋まんの？

守備専門になるなら話は別だけど」

貴「…埋まるヨ」

ボソリと漏れた心の声は

菅「…？」

隣に座っている菅原先輩の耳にだけ届いて、消えていった


またも考え込んだ影山クンが、口を開いた


影「…スパイカーの前の壁を切り開く…」


日向クンの横に並ぶように、大きく一歩、影山クンが足を踏み出す



影「その為のセッターだ」





＿＿＿＿＿今、反撃の狼煙が上がる

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