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9 僕のお日様_ymmt ページ20
3歳年下の彼女は昔から泣き虫だった。
転んで怪我をしたときも
意地悪な友達にからかわれたときも
2人で飼っていたカブトムシが死んだときも
いつもポロポロと涙を流していた。
だからその度に
｢泣かないの｣
って、慰めてやっていた。
たくさん泣くぶん、彼女はよく笑った。
くだらない話も笑って聞いてくれる彼女に
つい甘えてしまうのだ。
この時間がずっと続けばいいのに。
15歳の春、それは1度途絶えた。
｢東京暮らし、頑張ってね｣
彼女は、また泣いていた。
｢泣かないの。絶対また会おう、行ってきます｣
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作者名：スミレ | 作成日時：2020年2月1日 1時
