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「ごめんて、いのおちゃん」
「………」
「機嫌直してよ、ね?」
「………」
「なんでもするからさ」
「……なんでも?」
「いや、えっと、あの、……俺にできることなら?」
とある番組の企画で、ライブのダンス、手抜いてる?なんて聞いてしまったもんだから、ご機嫌ななめの俺の恋人。
家に帰ってきても話してくれないから、つい、なんでもするとか言ってしまった。
「じゃあ、俺はいま何してほしいと思ってるでしょうか」
「…………おいで?」
「ちがうわっ」
腕を広げてみたけど違ったらしい。
それはそれで、俺が傷付くけど。
「えー、、キス?」
「違う」
「なんか食べたいとか?」
「ちがうって、さっきご飯食べたじゃん」
「じゃあ、ねむい?」
「別にねむくない」
「えー……まじでわかんない、教えて?」
「じゃあもう知らない」
ふんっ、と顔を背けられた。
何してほしいんだ、わからん。わからなさすぎる。
教えてと声をかけても、また無視。
どうしたらいいものか。
「そんなに俺のことわかんないの?」
考え込んでいると、不安そうな顔をしたいのおちゃんがこっちを見ていた。
あ、わかったかも。
「ごめんね、いまわかった」
「なーに?」
「……大好きだよ」
普段は恥ずかしいから言わないけど、今回は頑張ってみた。
すると、ゆるりと口角が上がってにやにやします。
「合ってた?」
「うんっ」
勢いよく抱きついてくるから、慌てて抱き止める。
いのおちゃんが嬉しそうで俺も嬉しいや。
「ねえねえ、」
「ん?なに?」
「やっぱりキスして?」
「ふふ、いいよ。目瞑って?」
長いまつ毛が下を向いたのを確認して口付ける。
かわいいな、もっとしたい。
「んっ、……ベッド、」
「…明日は?」
「休み」
「りょうかい」
夜が長いことを確認して、愛を捧ぐ。
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作者名:レン | 作者ホームページ:https://twitter.com/_15957
作成日時:2021年11月15日 21時