無題-過去は未来へ- ページ40
君は覚えていないでしょう。
そんな書き出しから手紙は始まっている。
高校生の夏、俺は一通の手紙を読んでいる。
いつのまにか机の引き出しに入っていた
俺が書いた、入れた覚えのない手紙。
君は覚えていないでしょう。
それはほんの一年の出来事だったのです。
■■■と■■■■が■だって知ってから
君の運命と人生はグルグル回ったのです。
■■■が■んでから、色々ありました。
輝君は■、空野さんは■。
他にもあったのですが
"俺はどんどん忘れている"から分からない。
■■■と■■■■の事も忘れるでしょう。
この手紙で思い出して
もらえるといいと思います。
所々、真っ黒に塗られて良く分からない。
しかしこの字は俺の字だ。
かなり切羽詰まったときの字。
良く考えて下さい。
人間を信じられなくなったはずの君が、
どうして輝君と素で喋ってるのか
どうして剣城君と意気投合してるのか
どうして信助君とふざけあっているのか
それは■■■と■■■■のお陰なのです。
君のことは君が良く分かっているでしょう。
でも俺は君の足りない部分も分かっています。
君は"何時からどうやって"人と打ち解けたの？
人と打ち解けるには、他人の力がいる。
思い出してくれ、お願いだから
俺の大切な人だったんだ、二人とも。
面と向かって言えないけれど大切だったんだ。
言えなかったから失った。
■■■■は対価がどうのこうの言ってた。
きっとこのことだ。
一度途切れ、ぐしゃぐしゃに塗り潰されている。
何かに懺悔するように。
敬語が砕けて、普通に話し掛けている。
もう、時間がないように。
俺は君にもう一度だけ問い質そう。
そして問い正すんだ。
君は覚えていないでしょう。
君を救った人のことを。
ここまで見て思い出せないなら
雷門神社に向かうといい。
そこに■■■はいる。
だから
その先を読まず、俺は駆け出す。
失われた俺を取り戻すため。
中学一年のあの夏を取り戻すため。
今まであったことを思い出しながら
あの鳥居の向こうへ走る――――――
この物語は、俺が俺として
この世にいるための物語。
懺悔と後悔の物語。
この小説の続きへ→←37といえば？影山｢微熱ですね！｣狩屋｢あぁ、うん｣
ラッキーアイテム
狩屋のゲーム機
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 22人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
常連客 - 霧屋天馬さん» うんうん！もう、イナGOの中で一番好きです。あの、葵の蛇・・・じゃなかった、葵に憑りついてる蛇って、倉間じゃないですよね？どうなんですか？いや〜、蛇って言ったら倉間しか思いつかなくて。話の内容だと、倉間じゃ無いっぽいですけどね・・・。更新頑張って下さい (2015年9月8日 16時) (
レス) id: 3322158484 (このIDを非表示/違反報告)
霧屋天馬(プロフ) - 常連客さん» コメントありがとうございます(^-^)二年トリオ可愛いですよね！頑張ります！！ (2015年8月24日 18時) (レス) id: 6ec01f3b49 (このIDを非表示/違反報告)
常連客 - とっても面白いです！更新頑張って下さい。葵ちゃん編が終わったら、そろそろ二年来ますかね？だとしたら、二年トリオを期待してます(笑) (2015年8月24日 11時) (レス) id: 3322158484 (このIDを非表示/違反報告)
倉間海正 - １１１！１がいい！ (2015年7月15日 0時) (レス) id: 8b9d93941e (このIDを非表示/違反報告)
レオン - 俺も一番で (2015年5月19日 20時) (レス) id: 32b186398e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：霧屋天馬 | 作成日時：2015年5月5日 9時
