episode.3 ページ5
七海side
『私に、戦わせてください。』
そう言って頭を下げる貴方を見て、この人も変わってしまったんだと思った。
呪術師を高専卒業時に辞めていく貴方を見て、貴方程の強さがあっても辞めるならと、希望を失った事も事実だった。
今思えば、禪院という家に生まれて、相伝の術式持ちの貴方は呪術のクソなところには随分前に気付き、耐えていたのでしょう。
でも、貴方は知っていますか。
五条さんは、夏油さんとAさんを追いかけることはしなかったけれど口調も人との関わり方も変わってしまったんですよ。
口調は夏油さんのように、行動は貴方が戻ってきやすいようにを念頭に置いて1人でなんでも背負っていました。
「貴方も、変わりましたね。」
『お互い様でしょ。』
「貴方に戦って頂くのはこちらとしても利益、ですが、貴方は待機です。」
五条さんが貴方を帳の外に出したという事は、恐らく戦うなという事だ。
Aさんの勘は昔から良く当たる。
そのAさんの勘が五条さんが危ないと判断した、五条さんだって気付いているはずです。
昔の五条さんなら、一緒に戦うことを選んだでしょう。
この人が五条さんの足でまといになるなんて有り得ない。
『なんで……?あ、ブランクの事?大丈夫だよ?これでも毎日、訓練してたんだから。』
そして貴方の今の情緒。
一歩間違えたら、街ごと破壊してしまいそうな危ない心。
「貴方は強い。だからこそ、存在は隠しておきたい。これからの戦闘のために。」
お願いします、分かってください。
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作者名:ばなな。 | 作成日時:2023年9月8日 22時