たった1人の███【五条悟】 (ページ4)

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episode.2 ページ4

Aside

帳は悟の言っていた通り、すんなりと通ることが出来た。

周りの非呪術師達は私が通ったのを見て、通ろうとしているみたいだったけれど叶わなかったらしい。

私に対する非難や助けを求める声が絶たず後ろから聞こえてくる。

『はぁ、うっざ。』

帳を出て少し歩くと、伊地知くん、健人、恵、そして猪野くんに会った。

『お久しぶりです。これ、どういうことですか？』

私を見た4人は、目を見開いて驚いていた。

「Aさん……？」

「Aさんですか？どうしてここに……」

『あー、警察官やっててさ、渋谷の警備でね。悟にも会った。簡潔に言うと、駅に人が吸い込まれて行った。そして、地下には特級呪霊の気配。恐らく、駅の中で呪霊たちは戦うつもりだろう。』

悟が私でも気付く呪霊の気配に気付かない訳が無い。

『……悟が危ないんだ。勘だけど。』

私が突っ込んで行っても悟の邪魔になってしまう。

きっと高専側に何か策があるはず。

『私に、戦わせてください。』

私にとって同期の命の危機は、8年離れていた呪術界に戻るには十分すぎる理由だった。