episode.17 ページ19
Aside
その人は九十九由基という、特級呪術師だった。
「自分はよく食べる子が好きです!」
「ほぉー。」
あまりにも素直に答える雄に呆れた夏油をよく覚えている。
「大丈夫です!人を見る目には自信があります!」
「私の隣に座っておいてかい?」
「?……はい!」
今思えばこの時から少しおかしかったのだろう。
「失礼します!」
笑顔で去る雄と引き換えに隣に座る九十九さん。
「後輩?素直で可愛いじゃないか。」
「呪術師としてはもう少し人を疑うべきかと。」
『まぁ、そこが良いところですしね。』
そして、雄が居なくなってから、自己紹介をし、九十九さんを傑がからかったところで本題に入った。
「ここの人達がやってるのは対症療法。私は原因療法がしたいの。」
「原因療法?」
「呪霊を狩るんじゃなくて、呪霊のいない世界を作ろうよって話。」
『「……!」』
私も原因療法には賛成だった。
あくまで、"原因療法"はの話だけど。
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作者名:ばなな。 | 作成日時:2023年9月8日 22時