episode.5 ページ6
Aside
グラウンドに行くために教室を出ると、悟に声をかけられた。
「は〜い、Aはこっちね。」
『っえ、ちょ!私、棘達と行きたいんだけど!』
「まぁまぁ、少し話したいことがあるんだ。我慢してよ。」
傑のことかな。
そう言われたら五条について行かない訳にも行かず、棘に謝ると
「しゃけ!」
と笑顔で返してくれた。
『で、話があるんでしょ?』
「話が早くて助かるよ。傑のことだ。」
やっぱりそっか。
『少しなら知ってるよ。村の人達殺しちゃったんでしょ?で、呪詛師になった。』
「まぁ、知ってるか。傑はさ、呪術師だけの世界を作るんだって。あんなに正論を言ってた傑がだぞ?」
『悟がなるべきだったんじゃない?笑』
「それな、でも留まった。傑に誘われなかったからな。」
『偉いよ。私なら、』
きっとついて行ってしまう_____
そう言いそうになったけれどグッと堪えた。
「あとで、硝子にも会いに行ってやれよ。」
その言葉を聞いて思い出した。
そういう奴だったな、と。
悟は1度懐に入れた人には優しい。
分かりにくいけどね。
『あたり前でしょ。てか、なんで教師なの?』
1番気になっていたこと。
悟はどう考えても教師って柄じゃないしね。
「強く聡い仲間を育てたいんだ。上層部は腐ったみかんのバーゲンセールだからね。だから、教師を選んだ。」
『……そっか。』
「あ、Aの担任の先生だからね。僕。五条先生って呼んでね♡」
『は?』
そこでまた気付いた。
こいつはクズだったな、と。
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作者名:ばなな。 | 作成日時:2023年8月19日 20時