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episode.22 ページ23
狗巻side
Aに放り投げられ、病室の中に入る。
そこにはベッドに横たわる沢山の変死体があった。
「ひどいな」
「しゃけ、」
呪術師をやっていれば、これくらいの死体はたくさんある。
でもやっぱり、すぐには見慣れるもんじゃないな。
《お"ねぇち"ゃん いがな''ぁい"て"ぇ"》
少し病室を歩き回ると呪霊の声が聞こえた。
「あれか？」
多分、あれだと思う。
だけど、そこにいる呪霊はまんま人の形をしていた。
「人、ではないよな？」
「
すぐに祓ってしまおう、そう思って言葉を紡いだ俺の口からは血が出ていた。
おかしい、そんなに強い呪言じゃなかったはず。
「棘！おらぁ、ゴリラモード！」
俺の呪言が強く無かったのに、血を吐いたということはそれだけ階級が上な呪霊。
パンダに行くな、と言おうとするがもう遅くパンダは耳を切られてしまった。
《ずぅっと"まって"だのぉぉ 誰かがおみ"ま"ぃにきて"ぐれる"のぉ"ぉ》
《ざみじがっだぁ"ぁ"》
そう言って持っているナイフを振り上げる呪霊。
終わった、そう思った時だった。
『何、へばってんの。早く立ちなよ。死にたいの？』
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作者名：ばなな。 | 作成日時：2023年8月19日 20時
