episode.12 ページ13
Aside
その人は呪力を持っていなかった神楽家の人間を猿だと言った。
その人は呪力も使えない猿共に苦しめられる私を見て可哀想だと言った。
その人は私を見て、Aの幼少期もこんな感じだったのかなぁと感傷に浸った。
その人は私の同期だった人だった。
______2007年 10月
神楽家が史上最悪の呪詛師、夏油傑によって壊滅。
『あいつは私を連れていかなかった。きっと、私に気付いていたんだと思う。』
「夏油傑がお前を助けた?にわかには信じがてぇな。」
真希が疑うのも仕方ないよね。
『私たち、同期だったんだよ?仲良し四人衆!』
「そーそー!」
同意してくる悟。
「はっ、仲良しか……」
同意はしてこない硝子。
少なくとも仲が悪いなんてことは無かったはずだ。
『まぁー、後はそこそこしごかれながら生きてきましたよ。高専に来れたのマジ奇跡。』
「まぁ、そうだろうな。瓔珞家まで行くとなかなか高専には通わないからな。」
そうなんだよね。
瓔珞家には高専に行くことをめっちゃ反対されたけど、じゃあここで死ぬ!って言ったら渋々受け入れてくれた。
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作者名:ばなな。 | 作成日時:2023年8月19日 20時