かくりよの宿飯 津場木葵の姉2

51話 貴女サイド ページ3

『何の肉じゃ？』

妾にはさっぱり見当もつかぬ

葵「一見、鶏肉と豚肉っぽいけれど」

銀次「鶏肉と豚肉ですよ
隠世でも主流のお肉です。もうお客には出せませんが、捨てるのも勿体なくて、冷凍しておいて私の昼食にでもしようかなと思って」

葵はすごいのぅ

当たっておった

葵「あははは。なるほどね
いえ、大事なことよね」

銀次が机の上に置いておった

籠の中身を葵はのぞいておる

『何が入っておる?』

葵「まだ使ってないジャガイモや、茄子、人参玉ねぎとかよ」

『ほぉ』

葵「これどうするの？」

銀次「本館の厨房へ持っていこうかと
とは言え、あそこの板前長は
産地にこだわりがあり食材に五月蝿いですから廃棄されてしまうかもしれませんが」

葵「まあ、それこそ勿体ない話ね」

『食べれんのかぇ？』

銀次「ええ。私1人で食べてしまうのも骨が折れるといいますか・・・
私は料理が得意なわけではないので
唯一作れるのはいなり寿司くらいですよ」

未だに籠の中をのぞいておった葵は

「えっ」と銀次の方へ振り返った

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