かくりよの宿飯 津場木葵の姉2

『50話じゃ』葵「記念すべき50話ね」『そうじゃな。ここまで続くとは思っとらんかった』 葵サイド ページ2

葵「隠世にも
冷蔵庫なんてあるの？」

銀次「見てみますか？」

銀次さんは私に手招きをした

Aさんはボーっと外を見ている

カウンターの奥へ入ると

木製の冷蔵庫らしき大きな箱がある

形は現世から伝来してきたものらしく

それを隠世風にアレンジしたのだとか

冷蔵庫を開いてみると

薄い氷の膜の張ったスペースがある

銀次「この氷は、氷柱女が経営する町の老舗の氷屋から定期的に講買するのですよ」

葵「あやかしたちの力って有能ね」

銀次「あやかしたちはそれぞれの能力を利用し
商いをしている者も多いです
氷柱女の氷は普通の氷と違い
温度調節が出来て
なかなか溶けない優れものです」

葵「へええ。面白いのねえ」

ちゃんと冷蔵庫と冷凍庫に分かれていて

氷の冷たさも違う

氷もまるでプラスチック面のように

すべすべとしていた

実に機能的な冷蔵庫と言える

冷蔵庫の仕組みがわかった所で

中にある材料が気になった

使いかけの白菜や大根

ごぼう、卵、何かのきのこがある

冷凍室には肉のかたまりも二つ程ある

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