Melody of Memory of Jade green (ページ7)

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＿＿ある朝。

ふと、頭上を見る。

というよりか、背中から伸びるあれを。

というのも、今日は私の相方、ギターを背負ってきた。

数日は、昔から部室にあるギターを使ってたが、

ギター持ってるなら持ってきな！と言われて、持ってきたのだ

山田「よ！Aおはよう」

「健人先輩！おはようございます」

山田「相方連れてきたんか」

「はい。」

山田「あ、部室に置きに行く？」

「え？行けるんですか？」

山田「うん。俺鍵もってんねん」

「…え？」

基部室の鍵は顧問の先生と部長だけが個人で持てて、

あとは職員室に常備してあるやつのみ。

部長は昂生さんやし…

なのに、持ってるという健人先輩、何者？

山田「合鍵勝手に作ってん笑あ、これ内緒な？」

にひひ、と笑った健人先輩と1度別れ、昇降口で靴を履き替える

山田「さて。5階まで頑張りますか…」

事務室、職員室、校長室、保健室、の前を通り

1番奥の階段を先輩と2人で階段を上がる。

5階まで繋がる階段はここしかない。

ほとんどの人はこの階段を使わんから、

ふたつの足音だけが響いていた。

少し遠くに聞こえる生徒たちの声。

廊下を走る音と時折の奇声。

山田「朝から元気やなぁ、みんな」

そう呑気に呟く健人先輩。

確かに、健人先輩は朝から奇声をあげるタイプやないよなぁ

昼やもん。奇声出してるとしたら笑

私も朝は元気やないタイプやから、

あまり会話もなく、ただただ2人の足音が響く。

＿何故か不思議と、足並みは揃っていた。

＿＿

山田「あ…屋上、いく？」

部室にギターを置いた後

鍵を閉めながら健人先輩がちょっと悪い顔でそういう。

迷わず頷いた。

山田「朝の屋上、俺、初めてやー」

開かれた先には、まだ低い太陽。

放課後に来るのとはだいぶ雰囲気が違う。

ちょっと先を見れば

通学路を歩く生徒たちが見えて

悪いことしてるという背徳感。

誰かに見られてそうというスリル。

健人先輩は屋上の床のど真ん中で寝そべった。

相変わらず着崩した制服。

シャツのボタンは開いてるし、そこから赤のインナー見えてるし

ストライプの赤いネクタイは緩い。

金髪のくせに、中身は真面目で優しい。

…なんやねん

ほんま、

ほんま変な人。