Melody of Memory of Jade green (ページ6)

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毎日通ってる道から少しそれたところに

洲崎先輩のバイト先はあった。

─カフェ・かまいたち。

「いらっしゃいま…なんや洲崎か。

え？彼女？なに？！」

わーわー言うてるのはほとんど坊主の丸顔の人。

洲崎先輩はお前うるさい、とあしらって

カウンター席に座った。促されて私もその隣に座る。

洲崎「濱家さん？この子ちょっと紹介したくてというか、

いい感じのバイト先を探してるみたいで」

「そうなん？えっと、店長の濱家です。

そうやなぁ…

後日にはなるけど体験とかしてみる？」

そう言われ、

とりあえずやってみたいです、と二つ返事。

濱家「そしたら洲崎に予定の付く日送っておいて欲しい。

いい感じにシフト組んでみるわ」

濱家「あ、そや大村、ラテとモンブラン持ってきて」

大村「はいー」

大村、と呼ばれた彼はトレーにラテとモンブランを乗せて持ってきた。

濱家「ウチの看板メニュー。味見と思って遠慮なくどうぞ。」

「…ありがとうございますいただきます」

ふわり、と優しい味が口に広がる。

コーヒーの苦味も強過ぎず、牛乳の主張も強すぎず、

まさに、黄金比、といったような。そんなラテ

洲崎「…A？」

「え？？あ、感動しちゃって…」

洲崎「なんや、感動の謎の間か」

大村「よかったー！フリーズしたから美味しくなかったんかなと」

濱家「それやったら大問題やで？大村。

で、これが1番人気のモンブラン」

甘いもの大好きな私にとっては最高の食べ物。

端をフォークで切って口に運ぶ。

これまた優しい味がして、甘すぎず、栗過ぎず…

…と、隣から伸びるフォーク。

洲崎「んーー！うまー！」

「え、ちょ！」

洲崎「あんまぷりぷりすんなって笑」

濱家「え！？やっぱ2人そういう関係？」

洲崎「ちゃいますちゃいます！後輩です」

「私のモンブラン…」

大村「Aちゃんおもろいなぁ…」

洲崎「Aちゃん、とか言うとるけど大村。

お前Aと同い年やねんぞ？」

大村「あ、そっか。

俺いつでも洲崎と同い年な気分でおるから

先輩感出してしもた…ごめんなさい」

洲崎「学校違うけど昔習い事一緒にやっとってさ。」

色々話しているうちにあっという間に洲崎先輩のシフトの時間。

そのタイミングで私は帰り、

そんなこんなで、後日体験させてもらい、

ここで即決で働くことになった。